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ブログ 2017/5/24

アナタの自転車、世界で使い回しませんか? - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -[社長の独り言]

投稿日時:2017/05/24(水) 05:40


当社は中古自転車などの中古製品を海外に輸出・販売することを生業としているのですが、このような仕事が事業として成立する背景には、「日本国内と海外では価格差がある」という事実があります。


少々難しい表現をしましたが、要は「日本では価値が無くとも、海外では価値が認められる商材」を海外に輸出して販売することにより、利益を上げるというビジネスモデルです。





当社主力商品である中古自転車の場合、日本ではある程度古くなると、使用可能な状態でも買い替えが行われます。


買い替えにより不要になった自転車を廃棄するには、自治体ごとに定められた費用が掛かったりするものだから、「放置自転車」と呼ばれる不法投棄の自転車が発生したりします。





また、子供用の自転車などは、子供の成長に従って数年に一度の頻度で、何度も買い替えが行われますよね?


子供が成長している間、何台も自転車が廃棄されることになります。





「そんなの当たり前だろ?」と考えてしまう、おケツの青い方々には良い事を教えてあげましょう。





私のようなオッサンらの時代はね、子供の自転車は「お下がり」があたりまえだったのよ。


私が子供の頃、初めて自分のモノになった自転車は、最初に買ったのが誰かも分からないほど、近所中で使い回された自転車。





私は次男坊だったから、近所の誰かから兄へ譲られた自転車が、私にお下がりとなって回って来る…というサイクルの中で育ってきました。


初めて自分が新車の自転車を手に入れたのは、高校入学と同時に、通学用に買ってもらったママチャリ。





なぜ徒歩5分の高校への通学用に、新品の自転車を買ってくれたのか意味不明だったのですが、たぶん親心だったのでしょう。





いずれにせよ、昭和の日本はそんな時代だったのだと思います。


が、そんな時代を生きてきた世代は、未だじいちゃん、ばあちゃんの世代ではありません。





現役の子育て世代の親たちの多くは、そんな時代を生きてきたはずです。





今のように、次から次へと新しいモノを購入し、古くなったモノを次から次へと廃棄するような真似は、今の子育て世代が子供の頃には少数派だったはず。


子供が「新しい自転車が欲しい」などとおねだりすると、「もったいない!」と一蹴してきたのは、現在の爺ちゃん、婆ちゃんの世代。





ところが理不尽(?)にも、爺ちゃん、婆ちゃんは孫にはクソ甘くて、ポンポンと新しいモノを買い与えます。


おそらく皆、孫には甘くなるんでしょうけどね。





次々と新車買い替えが行われている現状を批判するつもりはありません。


それが「時代の流れ」というものですし、時代の流れに逆らうことは出来ないものです。





何より、ドンドン新品を購入して、古くなった商品を廃棄して頂かないと、日本の経済は縮小していくことになります。


まあ、ドンドン古いモノを捨てて頂かないと、ウチのような中古業者は商売上がったり…というのが本音ですけど(笑)







そんな自己都合というか、腹黒さを持ちつつも、当社は廃棄された中古商品を世界に輸出することによって、昭和の時代と変わらぬ循環型社会を継続させています。


かつて、ご近所で使い回しが行われていたという構図を、今は「世界」に拡大しているのです。





分かるかな?





子供が少なくなり、近所付き合いが難しくなり、お下がりを使い回すという昔ながらの構図は成立しにくいご時世です。


「ワシらが子供のころはなあ…」と、愚痴っぽく語ってもしょうがない。





でも日本人の感性として、「使い回し」のシステムは優れたシステムというか、「本来あるべき姿」だと思いません?


「近所で使い回す」という昔ながらのシステムが稼働しにくいなら、私のような者が海外へ輸出することにより、使い回しの舞台を、ご近所から世界へと拡大する。





かつて、一番最初に新品自転車を買ったような、おそらくお金持ちのご家庭を、日本という国に置き換えます。


お下がりを頂戴していたような、例えば私の家のような貧乏家庭を、いわゆる後進国に置き換えます。





昔と同じ「お下がり」の方式を、形を変えながらも残していく。





「お下がりをワールドワイドに使い回す」という理想を持っておりますので、何とかその思想・手法が、社会的に認知されればと思うのですが…。





残念ながら、当社のような中古品売買業者は、現在の社会的な評価としては、「怪しげな貿易屋」というところでしょう。


盗品を売買したり、海外に送り込むような悪徳業者が存在するのも事実ですが、一定の理念を持ってリユースを推進しようとしている立場から言えば、あまり貶められると、スネたくもなります。


本来あるべき姿を実現するために、皆が出来ないことを代わりにやってます。





「ゴミや糞尿の収集員に対して、一定の敬意を持つように」と躾けられませんでしたか?


当社も基本的には同じだと考えています。





あこがれの職業である必要はありませんが、当社スタッフは一定の敬意をもって接せられて然るべきだと考えています。


我々に対して蔑みの念を持つ人が多いのが現実ですが、私はそのような人を、「無教養な人」あるいは「躾けの悪い人」だと考えています。





一定の社会的要請と、存在価値がある。


そう信じて、今日も中古自転車を集めております。







さて、クソ偉そうな話はここまで。


私は内外の価格差や価値観の違いを巧みに利用して商売している貿易屋ですから、話をその方向に戻しますね。





中古自転車の例で申し上げると、日本では商品価値を失ったものの、海外では商品価値を評価されるような自転車を回収し、輸出・販売しているわけです。


内外の価格差を利用したビジネスですね。




日本と海外では評価、価格に差があるものが多くある訳でして、自転車以外にも身近な例では自動車や家電製品なんかも該当すると思います。





これらは中古商品ばかりですが、実は新品でも内外の価格差が存在します。





先週末、私は一泊三日の海外出張に出ていたのですが、夕食を調達するために、宿泊先ホテルの近所にあるスーパーへ買い物に出かけました。


ウチの会社の社長さん、一泊三日で海外に出かけ、一泊3千円ほどの安ホテルに泊まり、夕食はスーパーへ買い物に出かけるほどのケチンボです。





…と言いたいところですが、安ホテルのレストランで夕食を食べても、商売の足しにはなりまへん。


それなら近所のスーパーにでも出かけて、市井の人々を観察して、商売のネタを探すのがよろしおます。





という訳で、ネタ探しにスーパーへ出かけました。


今日はその話が本題です。




結果、ビジネスのヒントを見つけたような、見つけていないような、微妙な話なのですが、皆さんにもご紹介しますね。


まずは画像をご覧ください。





日本でもよく見かける、某社のお菓子が売られていました。


価格はタイバーツ表記です。





ちょっと違和感がありません?


ポッキーが18バーツ(約58円)と、日本に比べて安いように思うのですが、プリッツは58バーツ(約185円)と、日本と比べるとずいぶん高いように感じます。





「プリッツは、ポッキーの3倍の価格」


プリッツ好きの人が聞いたら、激怒しそうな話です。





ポッキーはコピー商品じゃないの?


そんな疑問も沸いてくるのですが、(多分)本物のポッキーとプリッツでした。







もう一枚画像をご紹介しましょう。





皆さんご存知の、日清カップヌードルです。


こちらも、(多分)本物です。





43バーツ(約137円)の表示になっていますが、コレは3個パックでの価格です。


日本での小売価格と比べると、1/3以下の価格かと思います。





「そんなに安く売れるなら、タイ工場で日本向けのカップヌードルを作って輸入してくれよ」


カップヌードルファンの私としては、そう思うのですが・・・。






このように日本人の感覚だと、「価格がアンバランス」と思える商材が、世界には沢山あるはずです。


地域によって価格差が大きい商材を見つけ出し、それを取引することによって、金儲けへとつなげることが、大昔から脈々と続く商売の基本かと思います。







今日ご紹介したような、内外の価格差がある商材を輸出入しよう…などと考えることは、あまりに短絡的ですが、「商売とはそういうこと」と認識するための教材になるかと思います。







まあそんな訳で、それなりに色々考えながら仕事をしているつもりです。





それにしても「昔は近所で自転車を使い回し、今は世界で自転車を使い回し」という理念を、何とか広めたいなあ…。





最近は「自転車シェアリング」なんていう手法が、好感を持って社会的受け入れられているように思います。


新しいことを取り入れて行くのもいいけれど、伝統的かつ究極のエコである、「使い回し」が軽く見られるような状況は、いかがなものかと思いますよ。





そんな訳で今日のタイトルは、「アナタの自転車、世界で使い回しませんか?」です。

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