社長の独り言 2012/10
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同業者との会話 - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2012/10/04(木) 07:57
昨日はインパクト(?)のある話をお伺いする機会が重なりました。
まず、馴染みのお客さんからの話なのですが、弊社も位置する愛知県西部地方の同業者各位、どこも大変だという景気の悪い話です…。
そりゃあ社会全体が不景気のご時勢ですから、我々の業界だって例外でないことは間違いない。
でも、屑屋お拾いの類である我々が食って行けないほどの状況は、相当深刻な状況ですね。
もちろん当社を含めての話ですが、これまで以上に収益構造の転換を進めて行かないと、生き残って行けない予感。
特色ある会社作りを進めて行かないといけないな~と、再認識した次第です。
さて、次は対自治体の話です。
とある同業者のヤードが、行政による指導を受けているそうで。
行政の担当者曰く、
・ヤードに置いてある物は、全て廃棄物
・全ての商品は屋内保管しろ
などという指導(?)を受けて困っておられるようです。
まず、「ヤードに置いてある物は全て廃棄物」という点ですが、鉄くずやアルミくずなども含めて指摘されているそうで、たとえば鉄にペンキが付いていたら、それは廃棄物という論理らしい。
皆さん、このような指導に遭遇した際、どう考え、どう対処されますか?
まず、行政の指導は間違ってはいない…と考えます。
くず鉄であれ、古紙であれ、広い意味での廃棄物に違いは無い。
そういう意味では、我々のようなスクラップ取扱業者に保管してあるものは、全て広義の廃棄物ですね。
ここで、「専ら物」という概念が登場します。
専ら物、もっぱら物(モッパラブツ)とは、廃棄物処理法上、廃棄物に該当するが、「専ら再生利用の目的となる廃棄物」というものです。
この問題、詳しく書くと時間がナンボあっても足りませんので相当に要約しますが、産業廃棄物の?古紙、?くず鉄(古銅等を含む)、?あきびん類、?古繊維の4種類が専ら物に該当するということになっている。
で、専ら物を専門に扱う場合は、産業廃棄物処分業(収集運搬業、処理業)の許可が不要…等々の特例が定められているわけです。
勘違いしていけないのは、これは錦の御旗では無いということ。
例えば、専ら物としての「くず鉄(古銅等を含む)」と言う表現です。
我々としては、「これは再生金属資源のことを指している。アルミやステンはもちろん、雑品なんかも再生金属資源だから専ら物だ」という考え方があるわけですが、そのような解釈を行わない考え方もあるわけです。
法令の解釈の仕方によって、様々な受け止め方ができるような規定になっている以上、各自治体の判断に委ねられるというのが、判例を含めて現在の主流であると考えられます。
専ら物業者だから、廃棄物許可は要らないんじゃ!とか、何をやってもいいんだ!みたいなノリでいると、痛い目にあいます。
ここは、各自治体とゆっくり話し合うことにより、解決を模索して行かなければいけません。
個人的には縁あって、「一般社団法人 循環型社会推進協会」の専務理事に先日就任したばかりです。
おそらく、各市町村から様々な指導を受ける会員同業者も出てくることが予想されますので、これらの対策にも取り組まないといけないな~と考えています。
団体には関係の無いことですが、私には私なりのポリシー・スタイルがあります。
根幹には、「日本国の豊かな自然と環境を害する行為は決して許されない」という考えがあります。
ただし、例えば「牛乳の紙パックをリサイクル」なんて考え方は、逆に資源・エネルギーの無駄だと考えていますし、環境原理主義みたいな考え方とは真っ向から対立します。
人間というのは、生きていること自体が環境破壊の元凶みたいな存在だと考えています。
一定の経済原理の下でしか、環境を保全することはできないのが現実ですね。
資源リサイクルのためとはいえ、化石燃料を焚いてスクラップを集め、その他にも多大なエネルギーを消費して再生資源を作り上げることを生業としているわけですから、消費する人を含めて、皆であの世に行ったほうが、よっぽど環境にプラスですよ…。
とは言え、生きることが我々の本能ですから、自然と環境への負荷を最小限に留めるよう、生きて行くしかない。
「今日食べる分の魚であったり過日であったりの自然の恵みを頂いても、余分には取らない」という感じの認識で、私はスクラップ屋としての事業を進めているつもりです。
今日の食事にありつけない者に「環境を守れ」なんてことを言っても全くの無駄。
このような考え方は、日本社会で一定のコンセンサスを得ているとも考えています。
行政には、「必要以上の自然の恵みを取る者」や「自然の恵みを独占して、不当に利益を上げようとする者」などを排除する社会正義は実現して欲しいし、一方で自分が食べるための魚釣りをしている人間を取り締まるような愚行は勘弁して欲しいなと願っています。
まあ、昨日お会いした某同業者氏!読んでるかどうか知らないけど頑張ってね。
あまり参考にはならないだろうけど、今からちょうど2年前に環境省が出した通達の話をブログに書いていましたので、そのページも載せておきます。
多少は関係があると思います。
http://derazappin.seesaa.net/article/173716588.html
まず、馴染みのお客さんからの話なのですが、弊社も位置する愛知県西部地方の同業者各位、どこも大変だという景気の悪い話です…。
そりゃあ社会全体が不景気のご時勢ですから、我々の業界だって例外でないことは間違いない。
でも、屑屋お拾いの類である我々が食って行けないほどの状況は、相当深刻な状況ですね。
もちろん当社を含めての話ですが、これまで以上に収益構造の転換を進めて行かないと、生き残って行けない予感。
特色ある会社作りを進めて行かないといけないな~と、再認識した次第です。
さて、次は対自治体の話です。
とある同業者のヤードが、行政による指導を受けているそうで。
行政の担当者曰く、
・ヤードに置いてある物は、全て廃棄物
・全ての商品は屋内保管しろ
などという指導(?)を受けて困っておられるようです。
まず、「ヤードに置いてある物は全て廃棄物」という点ですが、鉄くずやアルミくずなども含めて指摘されているそうで、たとえば鉄にペンキが付いていたら、それは廃棄物という論理らしい。
皆さん、このような指導に遭遇した際、どう考え、どう対処されますか?
まず、行政の指導は間違ってはいない…と考えます。
くず鉄であれ、古紙であれ、広い意味での廃棄物に違いは無い。
そういう意味では、我々のようなスクラップ取扱業者に保管してあるものは、全て広義の廃棄物ですね。
ここで、「専ら物」という概念が登場します。
専ら物、もっぱら物(モッパラブツ)とは、廃棄物処理法上、廃棄物に該当するが、「専ら再生利用の目的となる廃棄物」というものです。
この問題、詳しく書くと時間がナンボあっても足りませんので相当に要約しますが、産業廃棄物の?古紙、?くず鉄(古銅等を含む)、?あきびん類、?古繊維の4種類が専ら物に該当するということになっている。
で、専ら物を専門に扱う場合は、産業廃棄物処分業(収集運搬業、処理業)の許可が不要…等々の特例が定められているわけです。
勘違いしていけないのは、これは錦の御旗では無いということ。
例えば、専ら物としての「くず鉄(古銅等を含む)」と言う表現です。
我々としては、「これは再生金属資源のことを指している。アルミやステンはもちろん、雑品なんかも再生金属資源だから専ら物だ」という考え方があるわけですが、そのような解釈を行わない考え方もあるわけです。
法令の解釈の仕方によって、様々な受け止め方ができるような規定になっている以上、各自治体の判断に委ねられるというのが、判例を含めて現在の主流であると考えられます。
専ら物業者だから、廃棄物許可は要らないんじゃ!とか、何をやってもいいんだ!みたいなノリでいると、痛い目にあいます。
ここは、各自治体とゆっくり話し合うことにより、解決を模索して行かなければいけません。
個人的には縁あって、「一般社団法人 循環型社会推進協会」の専務理事に先日就任したばかりです。
おそらく、各市町村から様々な指導を受ける会員同業者も出てくることが予想されますので、これらの対策にも取り組まないといけないな~と考えています。
団体には関係の無いことですが、私には私なりのポリシー・スタイルがあります。
根幹には、「日本国の豊かな自然と環境を害する行為は決して許されない」という考えがあります。
ただし、例えば「牛乳の紙パックをリサイクル」なんて考え方は、逆に資源・エネルギーの無駄だと考えていますし、環境原理主義みたいな考え方とは真っ向から対立します。
人間というのは、生きていること自体が環境破壊の元凶みたいな存在だと考えています。
一定の経済原理の下でしか、環境を保全することはできないのが現実ですね。
資源リサイクルのためとはいえ、化石燃料を焚いてスクラップを集め、その他にも多大なエネルギーを消費して再生資源を作り上げることを生業としているわけですから、消費する人を含めて、皆であの世に行ったほうが、よっぽど環境にプラスですよ…。
とは言え、生きることが我々の本能ですから、自然と環境への負荷を最小限に留めるよう、生きて行くしかない。
「今日食べる分の魚であったり過日であったりの自然の恵みを頂いても、余分には取らない」という感じの認識で、私はスクラップ屋としての事業を進めているつもりです。
今日の食事にありつけない者に「環境を守れ」なんてことを言っても全くの無駄。
このような考え方は、日本社会で一定のコンセンサスを得ているとも考えています。
行政には、「必要以上の自然の恵みを取る者」や「自然の恵みを独占して、不当に利益を上げようとする者」などを排除する社会正義は実現して欲しいし、一方で自分が食べるための魚釣りをしている人間を取り締まるような愚行は勘弁して欲しいなと願っています。
まあ、昨日お会いした某同業者氏!読んでるかどうか知らないけど頑張ってね。
あまり参考にはならないだろうけど、今からちょうど2年前に環境省が出した通達の話をブログに書いていましたので、そのページも載せておきます。
多少は関係があると思います。
http://derazappin.seesaa.net/article/173716588.html
中古スクーター買取り - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2012/10/03(水) 07:16
デラざっぴんでは、輸出向きの中古商品としての「原動機付き自転車(原付・スクーター)」の買い取りも行っています。
決して主力商品ではありませんので、買取価格表に常時記載している商品ではありませんが・・・。
本来、この手の話題は「記事一覧」に記載すべきことなんですが、明確な基準が定まっていないこともあり、現時点では日記でのメモ書きに留めておきます。
こんな事を書いていると、徐々に頭の中が整理されてきますので、そのうち正式リリースになるかもしれません。
さて、輸出向きの中古商品として「原動機付き自転車(原付・スクーター)」の話です。
今日はとりあえず、中古スクーターの話だとご理解ください。
原動機付き自転車という括りでは、カブやメイトなどのスクーター以外のタイプも買い取り対象になるのですが、それは後日の話にします。
また、50CC以上のスクーターについても今日は説明を省略しますので、「50cc(49CCだったか?)以下のスクーター」の話です。
弊社の買取価格ですが、概ね2千円~1万円程度の範囲になります。
実際の取引の中では、3千円~8千円くらいの査定になるものが多いように感じます。
状態の良いものに関しては、国内向きの中古バイク屋さんに流れるでしょうから、このくらいの範囲の商品が多いのは、当然と言えば当然か。
さて、輸出向きの中古スクーターとして扱えるか否か、いわゆる「検収」のポイントは、以下のとおりです。
1.メットインタイプであること
メットインタイプでないものは人気薄。
2.オリジナル塗装を行っていないこと
ヤンキー御用達の塗装など、個人の趣味の品は同好者にしか理解されません。
3.キックを蹴ってエンジン圧があるか?
エンジンが死んでいる(と思われる)スクーターは再生資源。
まずは、この3項目のチェックを行います。
検収で上記項目が引っ掛かった場合、「スクラップ価格」での買い取りになります。
スクラップ価格とは、再生金属資源として価値を評価するということですので、金属以外のものはダストとみなし、油やバッテリーは危険物として評価することになります。
検収を通過したスクーターについては、「査定」に取り掛かります。
査定とは、ズバリ言えば価格を決定するという作業ですね。
査定に関しては、常識的な見方をすることになります。
1.年式・形式・走行距離の確認
2.破損やサビ等の状態の確認
3.カギの有無の確認
こんなところです。
査定の上で最大のポイントは、やはり「破損」の有無でしょう。
意外かも知れませんが、車体に割れやヒビがある場合、高価買取はまず不可能です。
本当は、「検収」の項目に入れようかと思ったくらい大きなポイントです。
我々の業界では、スクラップと中古商品をトラックに混載し、取扱いが少々乱暴な方も多いので、ご注意ください。
ヤンマーディーゼル NFAD6 エンジン単体
投稿日時:2012/10/03(水) 00:00
弊社買取商品を実例を元に紹介いたします。
画像は「ヤンマーディーゼルNFAD6 エンジン」です。
出力6馬力のディーゼルエンジンですね。
多くの小型機械類に使用されている、メジャーなエンジンです。
このクラスの小型ディーゼルエンジンの場合、状態によって数千円から1万円程度の範囲で取引されるケースが多いように感じます。
画像の商品は、6千円での買い取り査定となった商品です。
驚くほど高価なものでもありませんが、このようなエンジン類は重量で計算すると、「キロあたり数百円」になることも珍しくありません。
細かい仕分けをしないと生き残っていけない世の中ですから、是非積極的に仕分けをして、買取価格につきましては弊社までお問い合わせください。
画像は「ヤンマーディーゼルNFAD6 エンジン」です。
出力6馬力のディーゼルエンジンですね。
多くの小型機械類に使用されている、メジャーなエンジンです。
このクラスの小型ディーゼルエンジンの場合、状態によって数千円から1万円程度の範囲で取引されるケースが多いように感じます。
画像の商品は、6千円での買い取り査定となった商品です。
驚くほど高価なものでもありませんが、このようなエンジン類は重量で計算すると、「キロあたり数百円」になることも珍しくありません。
細かい仕分けをしないと生き残っていけない世の中ですから、是非積極的に仕分けをして、買取価格につきましては弊社までお問い合わせください。
本日大阪から名古屋へ移動 - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2012/10/02(火) 07:03
昨日10月1日、銅建値はトン69万円→68万円へと1万円/t引き下げられました。
LME(ロンドン金属取引所)のほうは、日本時間1日夜間に欧米市場で上昇し、日本時間2日6時時点で$3.7514/1b。
為替が$1=\78計算で\645/kgほどが換算値となりますので、国内銅建値は69万円程度の水準が適当かと思われます。
ここしばらく、LME相場よりも国内銅建値がやや上回る日が続いたから、しびれを切らせて日鉱も建値を下げてきたのか?
日本国内の銅建値はJX日鉱さんがプライスリーダーだから、「好きにしてくれ」としか言いようが無いですが。
明日(日本時間今夜)、もうチョイ上げたら建値は69万円に戻るかも知れませんね~。
このあたりは神のみぞ知る。
ところで皆さん、台風による被害はありませんでしたか?
実は私、台風通過の当日は大阪と京都の県境(正確には府境)にある自宅にいたのですが、今回の台風による強風は、過去最大級でしたわ。
台風による被害って、それほど距離が離れていなくとも、被害に結構差があるものですが、今回はやられましたね~。
自宅の植木2本(一部)が強風で圧し折られたのをはじめ、大量の小枝や葉が散乱し、後片付けに難儀しました。
現在、借家一戸建て住まい2年生ですが、庭木の手入れや草引きなど、一戸建てって面倒が多すぎる!
やっぱりズボラな私はマンションが良いな・・・。
植木を全部会社備え付けのチェーンソーで切り倒し、庭に生コン流したろか?
そんな誘惑に駆られながら、月曜日の時間を無駄にして、台風の後片付けに追われました。
さあ、さっさと名古屋へ戻ろうっと。
LME(ロンドン金属取引所)のほうは、日本時間1日夜間に欧米市場で上昇し、日本時間2日6時時点で$3.7514/1b。
為替が$1=\78計算で\645/kgほどが換算値となりますので、国内銅建値は69万円程度の水準が適当かと思われます。
ここしばらく、LME相場よりも国内銅建値がやや上回る日が続いたから、しびれを切らせて日鉱も建値を下げてきたのか?
日本国内の銅建値はJX日鉱さんがプライスリーダーだから、「好きにしてくれ」としか言いようが無いですが。
明日(日本時間今夜)、もうチョイ上げたら建値は69万円に戻るかも知れませんね~。
このあたりは神のみぞ知る。
ところで皆さん、台風による被害はありませんでしたか?
実は私、台風通過の当日は大阪と京都の県境(正確には府境)にある自宅にいたのですが、今回の台風による強風は、過去最大級でしたわ。
台風による被害って、それほど距離が離れていなくとも、被害に結構差があるものですが、今回はやられましたね~。
自宅の植木2本(一部)が強風で圧し折られたのをはじめ、大量の小枝や葉が散乱し、後片付けに難儀しました。
現在、借家一戸建て住まい2年生ですが、庭木の手入れや草引きなど、一戸建てって面倒が多すぎる!
やっぱりズボラな私はマンションが良いな・・・。
植木を全部会社備え付けのチェーンソーで切り倒し、庭に生コン流したろか?
そんな誘惑に駆られながら、月曜日の時間を無駄にして、台風の後片付けに追われました。
さあ、さっさと名古屋へ戻ろうっと。
10月スタートです - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2012/10/01(月) 07:53
今日は教養(?)の時間ですよ~。
宜しければお付き合いください。
中国東北部で発生した殺人事件について、以下簡単に流れをまとめています。
事件の流れについては、ゆっくりと頭の中でイメージしながら読んでみてください。
1. 6月に旅行中の日本人技師と旅館経営者の2名が、中国兵に射殺されるという事件が発生した。
2. 7月末になって日本側は殺害の事実を把握して外交交渉を開始。
3. 8月に日本で殺害の事実が報道される。
4. 中国側は事件の責任を認めることに消極的で、報道の中には「事実無根」というものもあった。
5. 日本政府は国際協調路線を重視した解決を模索したが、国民の間では「弱腰外交」と批判され、対中強硬論が台頭する。
事件の経緯をお読みいただいて、「なんでそんな流れになるの?」という、違和感は無いかと思います。
「そりゃあ、さすがに国民も怒るよなあ」と感じる方が多数派なのではないかと推測します。
私だってこんな事件を聞いたら、「ええ加減にせいよ!中国め!」と感じることでしょう。
実はこの事件、今年の6月に発生した事件でなく、事件が起きたのは1931年のお話なのです。
最終的にはいわゆる日中戦争にまで至る、日本と中華民国の間で発生した紛争・戦争状態の大きな契機になった事件です。
まず、頭の中を整理しましょう。
1931年から1945年までの間、日本と中国は継続して紛争・戦争状態にあった訳ではありません。
満州事変→終結→第一次上海事変→終結→支那事変→大東亜戦争のように、紛争を繰り返した末に、戦争状態に突入したと理解するのが正しい。
詳しく書くとエライことになるので省きますが、十四年にわたる不継続な日中間の紛争、戦争の最初は「満州事変」です。
そして、満州事変の契機になった事件は、最近の中国での反日デモでお聞きになったであろう「柳条湖事件(りゅうじょうこじけん)」です。
柳条湖事件とは、1931年9月18日に関東軍の謀略によって起こった、満州事変の発端となる鉄道爆破事件です。
そして、柳条湖事件の契機になった出来事の一つが、冒頭の殺害事件です。
世論は中国側の非道を糾弾し、対中強硬論が一挙に強まって、日中関係が緊迫していたという訳ですな。
もちろんこれ以外にも様々な要因があったわけですが、国家間の紛争には世論の後押しがなければなりません。
対中強硬論形成にあたって、最大の契機になったのが冒頭の殺人事件だったと考えています。
ちなみに、冒頭の事件は「中村大尉事件」と呼ばれます。
「大尉」というところで疑問が出ると思いますが、事件には様々なウラがあります。
まず、「1.」の殺害された技師というのが、実は参謀本部の現役将校だった。
対ソ戦に備えた情報収集のために、旅行者に偽装して情報収集していたわけです。
「2.」の外交交渉ですが、中国当局には身分を偽っての偵察行為はスパイ活動であり、射殺されて当然という思いがあった。
日本側には、対ソ戦の情報収集をしている現役将校を射殺するとは何事か!という思いがあった。
「3.」以降は…「マスコミ」の問題ですわ。
世論形成にあたって、マスコミの果たす役割は今も昔も大きい。
日中間に、ボタンの掛け違えがあることが正確に報道されていなかったようですね。
ソ連に備えなければならなかった日本の事情と、中国の面子の問題を国家間で冷静に処理しなければならないわけですが、マスコミが煽ると収拾がつかなくなる。
特に新聞とラジオ位しか情報収集手段の無い状態においては、マスコミの役割と責任は極めて大きい。
現在はインターネットがありますが、あまりに情報が氾濫しすぎて何が真実なのかを読み解くのは難しいし、中国のように国家権力によって情報統制されていては、意味が無くなってしまう。
これ以上書くと、こちらの収拾がつかなくなるので止めておこう。
勝手にまとめると、
1.今も昔も、人間の考えること、行動に大差は無い。
2.歴史は先人の知恵と教訓の宝庫
ということが見えてくると思います。
別に歴史の勉強をするためにこんなことを書いたんじゃなくて、大局観を持って自分と会社を見つめようと考えていまして。
何ていうかな?
二次元の世界から会社の先行きを見ようとするのでなく、立体的に上から先行きの流れを見通したような判断を下して行きたいと思っています。
後々、「よく考えればこうだったな」とか「こうするべきだった」という後悔の無いよう、経営を勉強するために歴史を勉強しているというのが正確ですね。
とにかく、新しい月が始まりましたので、また全力で立ち向かうしかありませんね~。
宜しければお付き合いください。
中国東北部で発生した殺人事件について、以下簡単に流れをまとめています。
事件の流れについては、ゆっくりと頭の中でイメージしながら読んでみてください。
1. 6月に旅行中の日本人技師と旅館経営者の2名が、中国兵に射殺されるという事件が発生した。
2. 7月末になって日本側は殺害の事実を把握して外交交渉を開始。
3. 8月に日本で殺害の事実が報道される。
4. 中国側は事件の責任を認めることに消極的で、報道の中には「事実無根」というものもあった。
5. 日本政府は国際協調路線を重視した解決を模索したが、国民の間では「弱腰外交」と批判され、対中強硬論が台頭する。
事件の経緯をお読みいただいて、「なんでそんな流れになるの?」という、違和感は無いかと思います。
「そりゃあ、さすがに国民も怒るよなあ」と感じる方が多数派なのではないかと推測します。
私だってこんな事件を聞いたら、「ええ加減にせいよ!中国め!」と感じることでしょう。
実はこの事件、今年の6月に発生した事件でなく、事件が起きたのは1931年のお話なのです。
最終的にはいわゆる日中戦争にまで至る、日本と中華民国の間で発生した紛争・戦争状態の大きな契機になった事件です。
まず、頭の中を整理しましょう。
1931年から1945年までの間、日本と中国は継続して紛争・戦争状態にあった訳ではありません。
満州事変→終結→第一次上海事変→終結→支那事変→大東亜戦争のように、紛争を繰り返した末に、戦争状態に突入したと理解するのが正しい。
詳しく書くとエライことになるので省きますが、十四年にわたる不継続な日中間の紛争、戦争の最初は「満州事変」です。
そして、満州事変の契機になった事件は、最近の中国での反日デモでお聞きになったであろう「柳条湖事件(りゅうじょうこじけん)」です。
柳条湖事件とは、1931年9月18日に関東軍の謀略によって起こった、満州事変の発端となる鉄道爆破事件です。
そして、柳条湖事件の契機になった出来事の一つが、冒頭の殺害事件です。
世論は中国側の非道を糾弾し、対中強硬論が一挙に強まって、日中関係が緊迫していたという訳ですな。
もちろんこれ以外にも様々な要因があったわけですが、国家間の紛争には世論の後押しがなければなりません。
対中強硬論形成にあたって、最大の契機になったのが冒頭の殺人事件だったと考えています。
ちなみに、冒頭の事件は「中村大尉事件」と呼ばれます。
「大尉」というところで疑問が出ると思いますが、事件には様々なウラがあります。
まず、「1.」の殺害された技師というのが、実は参謀本部の現役将校だった。
対ソ戦に備えた情報収集のために、旅行者に偽装して情報収集していたわけです。
「2.」の外交交渉ですが、中国当局には身分を偽っての偵察行為はスパイ活動であり、射殺されて当然という思いがあった。
日本側には、対ソ戦の情報収集をしている現役将校を射殺するとは何事か!という思いがあった。
「3.」以降は…「マスコミ」の問題ですわ。
世論形成にあたって、マスコミの果たす役割は今も昔も大きい。
日中間に、ボタンの掛け違えがあることが正確に報道されていなかったようですね。
ソ連に備えなければならなかった日本の事情と、中国の面子の問題を国家間で冷静に処理しなければならないわけですが、マスコミが煽ると収拾がつかなくなる。
特に新聞とラジオ位しか情報収集手段の無い状態においては、マスコミの役割と責任は極めて大きい。
現在はインターネットがありますが、あまりに情報が氾濫しすぎて何が真実なのかを読み解くのは難しいし、中国のように国家権力によって情報統制されていては、意味が無くなってしまう。
これ以上書くと、こちらの収拾がつかなくなるので止めておこう。
勝手にまとめると、
1.今も昔も、人間の考えること、行動に大差は無い。
2.歴史は先人の知恵と教訓の宝庫
ということが見えてくると思います。
別に歴史の勉強をするためにこんなことを書いたんじゃなくて、大局観を持って自分と会社を見つめようと考えていまして。
何ていうかな?
二次元の世界から会社の先行きを見ようとするのでなく、立体的に上から先行きの流れを見通したような判断を下して行きたいと思っています。
後々、「よく考えればこうだったな」とか「こうするべきだった」という後悔の無いよう、経営を勉強するために歴史を勉強しているというのが正確ですね。
とにかく、新しい月が始まりましたので、また全力で立ち向かうしかありませんね~。
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