社長の独り言 2014/11/28
盗品のリスク - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2014/11/28(金) 06:14
前回のブログでは、電線ドロボーについて書かせていただきました。
メガソーラーに電線ドロボーが多発しているらしいというニュースだったのですが、話があらぬ方向へ飛びました。
繰り返しておきますが、私は泥棒を推奨しているわけでも、太陽光発電事業者に恨みがある訳でもありません。はい。
今日の本題になるのですが、私たちのような古物商にとって、「泥棒は大敵」なのです。
泥棒さんは、盗んだ後で我々のような古物商に物品を売りに来ますから、下手をすると泥棒の片棒を担ぐことになります。
古物商って、携帯と提示義務がある古物商許可証に、自宅住所まで書かれていますから、個人情報保護も何もありません。
警察から見て、ハナから泥棒扱いされているのが、我々古物商であります(ちょっと僻んでいます)。
話が飛びましたが、もし、盗品を仕入れてしまい、後に正式な所有者が判明した場合、その品物を返さなければならなのか?
皆さん、ご存知でしょうか?
まず、盗品と知らずに仕入れた場合、盗難から2年以上が経過していれば元の所有者に返す必要はありません。
しかし、盗難に遭った時から2年を経過していなければ、元の所有者に返還しなければなりません。
民法193条で、そのように決められております。
単純に、「返さなければいけない」と覚えておいて良いかと思います。
それじゃあ、盗品を仕入れたら丸損か・・・と言えば、そんなことはありません。
無償で返還するんじゃなくて、元の所有者から仕入れ代金を返してもらえます。(民法194条)
丸損なのは、盗まれた人の方です。
古物商の読者の方は、ぜひ覚えておいて下さいませ。
現実問題として、我々のような業態の業者が、商品を返還するようなケースは有り得ないでしょうけど・・・。
だって、、泥棒が捕まって商品を「A社に売った」という話になって、警察から問い合わせが来る頃には、そんな商品はとっくの昔にありませんから。
すでに海外へ送られていたり、リサイクル資源として生まれ変わった後ですね。
そうでなければ、不良在庫ということです。
それでも、盗品を仕入れてしまった過去があると、色々と面倒なのです。
過去帳をひっくり返して、仕入日や数量を調べ、いつ、どこに販売したかなど、捜査に協力しなければならないことはたくさんありますから、余計な手間がかかります。
ロクなことがありません。
盗品の電線であれば、電線に名前が書いてあるわけではないので、盗品か否かを見分けるのは困難です。
盗品売買に巻き込まれるというのは、古物商にとって大きなリスクではあります。
ま、電線などのスクラップに名前が書いていなくても、持ち込んだ人間に対して「おかしいな」と感じることはできます。
電線スクラップなら、売買する対象者は、電気工事屋さんか同業者のどちらか。
それ以外の人間が、太陽光発電所に設置されているような、太い電線のスクラップを売りにくるなど、基本的にありえません。
電気工事屋さんかどうかは、使用車両や雰囲気でわかります。
電気工事屋さんが持ってきたものの中でも、端材をコツコツ集めた方、解体現場帰りに立ち寄った方、現場でチョロマカシて来たであろうものなど、こちらもプロですから、結構わかるんですよ。
だから、電線に名前は書いてなくても、実は怪しいかどうか位は、一発で見抜けます。
「コイツが、こんなものを持っているのはオカシイ!」ってね。
そう言えば、今年の春から夏にかけては、福井県を中心にトンネルや橋などの銘板が盗まれる事件が続発したらしいですね。
「銘板」と言っても、一般市民の方にはわかりにくいですかね?
トンネルよりも橋のほうが身近に多くあると思いますが、橋には必ず「○○橋」と橋の名前が表示されていると思います。
ここで言う銘板とは、その表示板のことなのですが、素材に真鍮が使われていることが多いのです。
真鍮という比較的高価な素材狙いではありますが、それでもキロあたり数百円の素材です。
1枚あたり数百円か、せいぜい数千円の金属価値ですから、あまりワリに合わない窃盗だと思います。
しかも、この銘板ドロボーの犯人はに逮捕されたとの情報が入って来ております。
マスコミ報道は無いのですが、業界の噂としてね・・・。
どうせドロボーで逮捕されるなら、数百円や数千円と言った、チンケな金額で捕まるのは嫌ですよねえ。
でも、数億円、数十億円で捕まるならしょうがないか・・・なんて思ったりします。
どこかにそんなネタ無い?
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