社長の独り言 2012/11
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クロム系ステンレス「JFE443CT」 - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2012/11/09(金) 07:16
JFEスチールは5日、省資源型で高耐食性のクロム系ステンレス「JFE443CT」が、ステンレスとして初めて耐食性に関する建設技術審査証明を取得したと発表した。認定団体は日本建築センター。
一般的なニッケル系ステンレスであるSUS304と、同等以上の耐食性が証明されたことで、JFE443CTがSUS304の代替ステンレスとして、今後、建設分野などを含めて適用範囲が広がりそうだ。
こんなニュースが出ておりました。
我々金属屑業界で「ステンレス」といえば、SUS304を指すのが一般的です。
「磁石に付くのは駄目だよ~」と、現場で検収している方も多いことでしょう。
SUS304は、クロムを18%、ニッケルを8%含むことから、「18-8」ステンレスと呼ばれています。
一方、磁石に付くのはSUS400番系と呼ばれる、ニッケルが含まれていないステンレスです。
ニッケルが含まれていないSUS400番系は、304と比べて少し耐食性が劣ります。
「304のマガイモノ」と呼ばれてきたものです。
ところが、ニュースに出ていたJFE443CTは、SUS304と同等以上の耐食性が証明されたんだって。
2005年8月に発売された新しい製品ですが、高価なニッケルを含まないことから価格は304の半額以下だそうで。
ちなみに、市場で流通するステンレスの約6割がSUS304らしいのですが、今後は代替品であるJFE443CTのようなニッケルを含まないステンレスが主流になっていくでしょう。
ということは・・・
ステンレス・・・というか、ニッケルをメシの種にしているスクラップ屋さんは、将来メシの種が無くなりますね・・・。
新しい商品がスクラップになるまでは、下手したら数十年を要す訳ですから、今日、明日にどうなるという話ではありません。
それでも、ステンレスからニッケルを再資源化する事業は先細り確定だな。
こういうことも、アタマの片隅に置いておかないと、今から「ステンレスの再生工場に新規設備投資じゃ~」なんてミスを犯す危険もあります。
ちょいと覚えておきましょう。
一般的なニッケル系ステンレスであるSUS304と、同等以上の耐食性が証明されたことで、JFE443CTがSUS304の代替ステンレスとして、今後、建設分野などを含めて適用範囲が広がりそうだ。
こんなニュースが出ておりました。
我々金属屑業界で「ステンレス」といえば、SUS304を指すのが一般的です。
「磁石に付くのは駄目だよ~」と、現場で検収している方も多いことでしょう。
SUS304は、クロムを18%、ニッケルを8%含むことから、「18-8」ステンレスと呼ばれています。
一方、磁石に付くのはSUS400番系と呼ばれる、ニッケルが含まれていないステンレスです。
ニッケルが含まれていないSUS400番系は、304と比べて少し耐食性が劣ります。
「304のマガイモノ」と呼ばれてきたものです。
ところが、ニュースに出ていたJFE443CTは、SUS304と同等以上の耐食性が証明されたんだって。
2005年8月に発売された新しい製品ですが、高価なニッケルを含まないことから価格は304の半額以下だそうで。
ちなみに、市場で流通するステンレスの約6割がSUS304らしいのですが、今後は代替品であるJFE443CTのようなニッケルを含まないステンレスが主流になっていくでしょう。
ということは・・・
ステンレス・・・というか、ニッケルをメシの種にしているスクラップ屋さんは、将来メシの種が無くなりますね・・・。
新しい商品がスクラップになるまでは、下手したら数十年を要す訳ですから、今日、明日にどうなるという話ではありません。
それでも、ステンレスからニッケルを再資源化する事業は先細り確定だな。
こういうことも、アタマの片隅に置いておかないと、今から「ステンレスの再生工場に新規設備投資じゃ~」なんてミスを犯す危険もあります。
ちょいと覚えておきましょう。
オバマ大統領が再選 - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2012/11/08(木) 07:25
アメリカ大統領選挙では、民主党のオバマ大統領が再選したようで。
共和党の大統領であろうが、民主党の大統領であろうが、国策にそれほど大きな違いが出る訳ではありませんが、現在でも世界のスーパーパワーであることは間違いありませんので、ほんの少しの違いが世界に及ぼす影響は大きい・・・と言えるのでしょう。
日本では民主党政権が誕生して3年か。
とにかく、最初の首相と二番目の首相があまりにも酷かったのが強烈な印象ですわ。
変化のスピードが速い現代で、しかも国難とも言える大災害も運悪く重なった時期に、優秀な宰相が不在だったのは残念です。
ただし、民主党政権を生み出したのは日本国民自身であり、責任の所在は政治家ではなく国民にあるということも自覚すべきかな。
最近気になるニュースでは、関西電力の大飯原子力発電所敷地内を走る断層が、「活断層か否か」の報道です。
関西以外の地域では、ニュースになる頻度も低いのかもしれませんが、活断層と判断されれば原発停止(おそらく廃炉)という流れになるようです。
「原発稼動の是非」を論点にすると、少々物事の本質がズレてしまいます。
まずは重要な公共インフラである「電力」の料金をどのような価格に設定すべきか?という観点で考えるべきでしょう。
電力コストは、企業に大きな影響を与えます。
現在でも、日本は世界最高クラスの高~い電力料金設定になっています。
「天然資源に恵まれないからしょうがない」というのは事実でしょうが、同じような条件のお隣韓国の電力料金は、日本の約半分。
製造コストに占める電力料金は、半分のコストで済むわけですね。
このグローバルな時代、製造業など特定の業種だけでなく、日本全体が世界との競争を行っている訳ですが、この競争には様々なハンディがあります。
日本をはじめとする先進国は、高い技術力等の利点を持つ代わりに、高コスト体質であることなどの弱点もあります。
高コストの原因は、労働者に対する手厚い保護であったり、環境に対する配慮であったりと、その成長過程において課せられて来た義務が積もりに積もった結果ですな。
景気の良い頃ならさして気にならなかった義務も、生き残りを賭ける位の差し迫った状況になると、重荷以外の何者でもないか。
一方の後進国は、技術やノウハウの蓄積はないものの、先進国に比べると背負っている重荷が格段に少ない。・・・というか無い。
ここに発展の余地が多く残されている訳です。
さて、ここで「電力料金」という重荷を、さらに増やすのか?という問題が出てくる訳です。
現状でも、日本で活動する企業が他国と比べて不利な条件を考えてみると、
為替(円高)、税金、社会保障費負担、環境関連負担など、悪材料を上げればキリがありません。
エアコンの温度設定の問題とは違いますから・・・ね。
原発を廃止するなら、それはそれで別に異論は無い。
ただし、電力料金の引き上げを行わなくて済む目処がついたのなら。の話だわ。
共和党の大統領であろうが、民主党の大統領であろうが、国策にそれほど大きな違いが出る訳ではありませんが、現在でも世界のスーパーパワーであることは間違いありませんので、ほんの少しの違いが世界に及ぼす影響は大きい・・・と言えるのでしょう。
日本では民主党政権が誕生して3年か。
とにかく、最初の首相と二番目の首相があまりにも酷かったのが強烈な印象ですわ。
変化のスピードが速い現代で、しかも国難とも言える大災害も運悪く重なった時期に、優秀な宰相が不在だったのは残念です。
ただし、民主党政権を生み出したのは日本国民自身であり、責任の所在は政治家ではなく国民にあるということも自覚すべきかな。
最近気になるニュースでは、関西電力の大飯原子力発電所敷地内を走る断層が、「活断層か否か」の報道です。
関西以外の地域では、ニュースになる頻度も低いのかもしれませんが、活断層と判断されれば原発停止(おそらく廃炉)という流れになるようです。
「原発稼動の是非」を論点にすると、少々物事の本質がズレてしまいます。
まずは重要な公共インフラである「電力」の料金をどのような価格に設定すべきか?という観点で考えるべきでしょう。
電力コストは、企業に大きな影響を与えます。
現在でも、日本は世界最高クラスの高~い電力料金設定になっています。
「天然資源に恵まれないからしょうがない」というのは事実でしょうが、同じような条件のお隣韓国の電力料金は、日本の約半分。
製造コストに占める電力料金は、半分のコストで済むわけですね。
このグローバルな時代、製造業など特定の業種だけでなく、日本全体が世界との競争を行っている訳ですが、この競争には様々なハンディがあります。
日本をはじめとする先進国は、高い技術力等の利点を持つ代わりに、高コスト体質であることなどの弱点もあります。
高コストの原因は、労働者に対する手厚い保護であったり、環境に対する配慮であったりと、その成長過程において課せられて来た義務が積もりに積もった結果ですな。
景気の良い頃ならさして気にならなかった義務も、生き残りを賭ける位の差し迫った状況になると、重荷以外の何者でもないか。
一方の後進国は、技術やノウハウの蓄積はないものの、先進国に比べると背負っている重荷が格段に少ない。・・・というか無い。
ここに発展の余地が多く残されている訳です。
さて、ここで「電力料金」という重荷を、さらに増やすのか?という問題が出てくる訳です。
現状でも、日本で活動する企業が他国と比べて不利な条件を考えてみると、
為替(円高)、税金、社会保障費負担、環境関連負担など、悪材料を上げればキリがありません。
エアコンの温度設定の問題とは違いますから・・・ね。
原発を廃止するなら、それはそれで別に異論は無い。
ただし、電力料金の引き上げを行わなくて済む目処がついたのなら。の話だわ。
パソコンリサイクル法 - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2012/11/07(水) 07:34
昨日の朝はリサイクルに関連する法令を読みふけっていて、ブログを更新するタイミングを逸してしまいました。
本当に様々な法令があるもんですが、昨日注目していたのは、いわゆる「パソコンリサイクル法」です。
我々の業界では、家電4品目に対する取り扱いは非常に神経質になっているわけですが、パソコンに対しては皆あまり関心を払っていないように感じません?
何ででしょうね~?
この事象に対して、「こういう理由で」と解説することが出来る人は、希少種に該当すると思いますよ。
ほとんどの人は、「何も言われていないから」「何も問題になっていないから」従来どおりのやり方を崩していないというのが本音ではないでしょうか。
ええ。私もその一人なんですけどね。
・・・という訳で、少々研究してみた次第です。
そもそも、1991年に制定された「再生資源の利用の促進に関する法律」が発端となります。
この法律、別にパソコンのリサイクルに関して定められた法律ではなく、もっと広い意味で資源が大量使用・大量廃棄されることを抑制し、リサイクルによる資源の有効利用の促進を図るための法律です。
2000年に大幅な改正がなされ、現在では「資源の有効な利用の促進に関する法律」に改題されています。
ちなみに、パソコンのリサイクルに関する規定は省令で定められています。
同法の規定に基づく「パーソナルコンピュータの製造等の事業を行う者の使用済パーソナルコンピュータの自主回収及び再資源化に関する判断の基準となるべき事項を定める省令(平成13年(2001年)3月28日経済産業省・環境省令第1号)」
というやつで、元々は業務用パソコンの回収と資源化がパソコンメーカーに義務付けられていたものですが、2003年10月から改正され、業務用パソコンだけでなく、家庭用パソコンの回収と再資源化がパソコンメーカーに義務付けられました。
このことから、俗にパソコンリサイクル法といわれています。
平素、我々がパソコンリサイクル法を気にかけない理由は、もう書いてありますね。
お気づきの方もおられると思いますが、主として「パソコンメーカーに義務付けられた」ものであるからなんですね。
でも、リサイクルに関わるものとしては、「省令」を熟知しておく必要があるでしょう。
今の時代、それくらいの理論武装は必要ですから。
ご参考までに、
パーソナルコンピュータの製造等の事業を行う者の使用済パーソナルコンピュータの自主回収及び再資源化に関する判断の基準となるべき事項を定める省令
(平成十三年三月二十八日経済産業省・環境省令第一号)
へのリンクを貼っておきますので、お時間のある方はご一読ください。
本当に様々な法令があるもんですが、昨日注目していたのは、いわゆる「パソコンリサイクル法」です。
我々の業界では、家電4品目に対する取り扱いは非常に神経質になっているわけですが、パソコンに対しては皆あまり関心を払っていないように感じません?
何ででしょうね~?
この事象に対して、「こういう理由で」と解説することが出来る人は、希少種に該当すると思いますよ。
ほとんどの人は、「何も言われていないから」「何も問題になっていないから」従来どおりのやり方を崩していないというのが本音ではないでしょうか。
ええ。私もその一人なんですけどね。
・・・という訳で、少々研究してみた次第です。
そもそも、1991年に制定された「再生資源の利用の促進に関する法律」が発端となります。
この法律、別にパソコンのリサイクルに関して定められた法律ではなく、もっと広い意味で資源が大量使用・大量廃棄されることを抑制し、リサイクルによる資源の有効利用の促進を図るための法律です。
2000年に大幅な改正がなされ、現在では「資源の有効な利用の促進に関する法律」に改題されています。
ちなみに、パソコンのリサイクルに関する規定は省令で定められています。
同法の規定に基づく「パーソナルコンピュータの製造等の事業を行う者の使用済パーソナルコンピュータの自主回収及び再資源化に関する判断の基準となるべき事項を定める省令(平成13年(2001年)3月28日経済産業省・環境省令第1号)」
というやつで、元々は業務用パソコンの回収と資源化がパソコンメーカーに義務付けられていたものですが、2003年10月から改正され、業務用パソコンだけでなく、家庭用パソコンの回収と再資源化がパソコンメーカーに義務付けられました。
このことから、俗にパソコンリサイクル法といわれています。
平素、我々がパソコンリサイクル法を気にかけない理由は、もう書いてありますね。
お気づきの方もおられると思いますが、主として「パソコンメーカーに義務付けられた」ものであるからなんですね。
でも、リサイクルに関わるものとしては、「省令」を熟知しておく必要があるでしょう。
今の時代、それくらいの理論武装は必要ですから。
ご参考までに、
パーソナルコンピュータの製造等の事業を行う者の使用済パーソナルコンピュータの自主回収及び再資源化に関する判断の基準となるべき事項を定める省令
(平成十三年三月二十八日経済産業省・環境省令第一号)
へのリンクを貼っておきますので、お時間のある方はご一読ください。
今週の行動方針 - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2012/11/05(月) 07:40
季節の変わり目で、体調を崩しやすい季節。みなさん、いかがですか?
私自身、一年で一番体調を崩しやすい時期なので、十分に警戒しているつもりです。
さて、弊社のような「中小零細の金属屑商が生き残るためにはどうするべきか?」というようなことを、一応経営者である立場では考えざるを得ません。
典型的な労働集約型の産業であり、参入障壁が低い(誰でも始められる)仕事でもあります。
そんな仕事でも、大きな強みを持っていないと生き残ることが難しい・・・と感じる今日この頃です。
金属屑の排出量というパイに対して、競合者が多すぎるという需給バランスの乱れが経営環境を悪化させている訳ですね~。
競争の激化が、価格競争の激化という、一番分かりやすい形で表面化し、収益が悪化する傾向にあるわけです。
今日はボヤいている訳では無く、珍しく真面目に考えているのですが、我々の仕事の原点は、「体一つ」で金属屑に関わる事業を行っておられる方に見ることが出来ます。
例えば、空き缶を拾って回っている方なんかが、それに当てはまりますね。
これを「Aさん」としましょう。
Aさんは空き缶を拾い歩き、それを売却することで日銭を稼ぐことを覚えた。
しばらくすると競合者「Bさん」が現れ、自分の行動範囲内での空き缶の集荷量が落ちてきた。
Aさんは、「Bに負けない、もっと多くの空き缶を集める方法は無いか」と考えた。
考えた末、Aさんは自転車を購入することにした。
自転車なら広範囲の空き缶を拾って回ることが出来るし、競合者が行けない地域にも進出し、スピードも、持ち歩ける量も増える。
当然の話ですが、やがてはBさんも自転車を購入して、条件は同じになってしまいます。
ここで、Aさんは考えた。
「Bに真似が出来ないことをやる必要がある!」と。
このあたりから、空き缶拾い事業の方向性が分かれてくるかと思います。
例えば、「トラックを購入して、さらに大規模な空き缶拾い事業を行おう!」という考え方もあるでしょう。
「空き缶拾いスタッフを雇おう」、「保管場所を借りよう!」なんて考えもあるでしょう。
このあたりの考え方は、「インフラ重視」の考え方かと思います。
競合者を圧倒するインフラを整備し、自転車で空き缶を拾っているBさんと違うステージに行くことを志向した考え方ですね。
少々違った考え方で、「自治会などに声を掛けて空き缶を集めてもらおう」とか、自動販売機の管理会社と話をつけよう」なんて考えるかもしれません。
Aさんが、インフラ投資を行う余裕が無い場合は、このような発想になるでしょう。
「アイディア重視」の考え方でしょうか。
従来、金属屑に関わる業界は、各社それぞれの創意工夫と努力で発展してきたのだと思います。
ここからしばらくはボヤキですが、現在の金属屑業を取り巻く状況というのは、上記の例のような創意工夫や努力が、もはや通用しないほどに成熟、あるいは競争が激化した状況だと考えています。
ある程度淘汰が進んで、インフラの面でも、アイディアの面でも優れた事業者しか生き残れていないほど、我々金属屑の業界も成熟しているという見方をしております。
さあ、どうしましょう?
インフラ整備競争や、アイディア競争では、「現状維持」以上のことが望めない状況・・・かも?
社会の末端的業種・職業と見做されてきて、隙間産業であった我々の仕事にも、大資本が進出して来そうな雰囲気。
「金属屑業の大手」なんて言っても、本当の大資本に攻めてこられたら赤子の手を捻るようなもの。
しかも、それが国策・・・?
このような認識の下、最悪でも隙間で現状維持を図り、新たな観点で変化、成長を目論むというのが、最近の私に課せられた課題です。
従来どおりの仕事を大切にしながら、余力の全力をもって変化のための動きをしております。はい。
ややこしい話ですが、月初の月曜日ですので、今週・今月の行動指針表明でした。
私自身、一年で一番体調を崩しやすい時期なので、十分に警戒しているつもりです。
さて、弊社のような「中小零細の金属屑商が生き残るためにはどうするべきか?」というようなことを、一応経営者である立場では考えざるを得ません。
典型的な労働集約型の産業であり、参入障壁が低い(誰でも始められる)仕事でもあります。
そんな仕事でも、大きな強みを持っていないと生き残ることが難しい・・・と感じる今日この頃です。
金属屑の排出量というパイに対して、競合者が多すぎるという需給バランスの乱れが経営環境を悪化させている訳ですね~。
競争の激化が、価格競争の激化という、一番分かりやすい形で表面化し、収益が悪化する傾向にあるわけです。
今日はボヤいている訳では無く、珍しく真面目に考えているのですが、我々の仕事の原点は、「体一つ」で金属屑に関わる事業を行っておられる方に見ることが出来ます。
例えば、空き缶を拾って回っている方なんかが、それに当てはまりますね。
これを「Aさん」としましょう。
Aさんは空き缶を拾い歩き、それを売却することで日銭を稼ぐことを覚えた。
しばらくすると競合者「Bさん」が現れ、自分の行動範囲内での空き缶の集荷量が落ちてきた。
Aさんは、「Bに負けない、もっと多くの空き缶を集める方法は無いか」と考えた。
考えた末、Aさんは自転車を購入することにした。
自転車なら広範囲の空き缶を拾って回ることが出来るし、競合者が行けない地域にも進出し、スピードも、持ち歩ける量も増える。
当然の話ですが、やがてはBさんも自転車を購入して、条件は同じになってしまいます。
ここで、Aさんは考えた。
「Bに真似が出来ないことをやる必要がある!」と。
このあたりから、空き缶拾い事業の方向性が分かれてくるかと思います。
例えば、「トラックを購入して、さらに大規模な空き缶拾い事業を行おう!」という考え方もあるでしょう。
「空き缶拾いスタッフを雇おう」、「保管場所を借りよう!」なんて考えもあるでしょう。
このあたりの考え方は、「インフラ重視」の考え方かと思います。
競合者を圧倒するインフラを整備し、自転車で空き缶を拾っているBさんと違うステージに行くことを志向した考え方ですね。
少々違った考え方で、「自治会などに声を掛けて空き缶を集めてもらおう」とか、自動販売機の管理会社と話をつけよう」なんて考えるかもしれません。
Aさんが、インフラ投資を行う余裕が無い場合は、このような発想になるでしょう。
「アイディア重視」の考え方でしょうか。
従来、金属屑に関わる業界は、各社それぞれの創意工夫と努力で発展してきたのだと思います。
ここからしばらくはボヤキですが、現在の金属屑業を取り巻く状況というのは、上記の例のような創意工夫や努力が、もはや通用しないほどに成熟、あるいは競争が激化した状況だと考えています。
ある程度淘汰が進んで、インフラの面でも、アイディアの面でも優れた事業者しか生き残れていないほど、我々金属屑の業界も成熟しているという見方をしております。
さあ、どうしましょう?
インフラ整備競争や、アイディア競争では、「現状維持」以上のことが望めない状況・・・かも?
社会の末端的業種・職業と見做されてきて、隙間産業であった我々の仕事にも、大資本が進出して来そうな雰囲気。
「金属屑業の大手」なんて言っても、本当の大資本に攻めてこられたら赤子の手を捻るようなもの。
しかも、それが国策・・・?
このような認識の下、最悪でも隙間で現状維持を図り、新たな観点で変化、成長を目論むというのが、最近の私に課せられた課題です。
従来どおりの仕事を大切にしながら、余力の全力をもって変化のための動きをしております。はい。
ややこしい話ですが、月初の月曜日ですので、今週・今月の行動指針表明でした。
屑屋のオッサンの理屈 - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2012/11/02(金) 07:15
昨日は某所にて廃棄物行政の担当者氏と意見・情報交換を行う機会があり、「使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律」施行後の対応等について打ち合わせを行ってきました。
詳細な内容をネット上で記載する訳にはいきませんが、法律は今年の3月に閣議決定して8月に成立し、来年4月に施行というスピードですので、現実の対応が追いつかないケースが多いのは間違いないのでしょう。
「現実の対応が追いつかない」という点が、猶予にも落とし穴にもなりそうな予感。
多少の時間的猶予があると捉えて、その間に万全の対処を整えることも出来るでしょうし、4月になっても「何も変わらないじゃん」と受け取って、変化しないという考えもある。
どちらが正解か、私が知る由もありませんが、「法は法」との認識だけは、今の時代には必要かと思います。
少々回りくどい話になっていますので、個人的意見を簡潔に書きますね、
私が考えますに、金属くずを扱う業界が、今の状況のままで仕事を継続できることはあり得ない。
変化は間違いなくやって来るものと考えています。
変化の内容は、大きく2つ。
一つは、規制の強化で、もう一つは対中国依存度の引き下げです。
まず規制強化ですが、本来、業界内において多数派を占める、健全な業者には何も問題の無い話のハズです。
明らかな違法行為を行っているような、アウトローの連中を規制することは、我々にとってもメリットが大きい話です。
ただ、規制というものは、本来必要が無い多数派にも影響を与えてしまいますから。
例は悪いかもしれませんが、近年の飲酒運転に対する規制なんかも良い例だと考えています。
法改正前でも、常識的な多数派はアルコールをガブ飲みして車を運転したりしなかったと思います。
乾杯時に口をつける程度のアルコールはもちろん、食事のお供としての一杯のビールくらいでは、とやかく言われる風潮は無かった・・・と思います。
今の風潮だと、それも許されないような感じですね。
法律上の酒気帯び運転の基準では、現在もビール一杯程度で酒気帯び運転として検挙されることは無いような基準ですが、実際の運用面や、例え飲酒と無関係でも事故が発生したときのリスクを考えると、事実上コップ一杯のビールも飲めない状況になってしまっています。
規制の強化というものは、末端に行くほど文言上の規制よりも、事実上大きな影響を与えるものです。
規制強化は大多数の健全な業者にとって、全く迷惑千万な話ですが、結果としては大きな影響が出ると考えています。
もう一つの対中国依存度の引き下げですが、中国経済が高度成長期を終えつつあるのは誰の目にも明らかで、業界がかつてのような恩恵を受けることは、当面は無い。
したがって、自動的(強制的に?)に対中国依存度が引き下がっていく状況にあるのは間違いありません。
あと、日本の国策が中国への資源流出を抑える方向にあるということですね。
本来は、鉄やアルミなどのベースメタルのスクラップは、ナンボでも出してやったら良いのですが、レアメタルや貴金属の流出を防ごうとすると、ベースメタルにも大きな影響が出る。
これは、中国の人件費をはじめとする安価な諸経費を前提に構築されてきた、従来型のビジネスモデル崩壊を意味するんでしょう。
ビジネスモデルの再構築への対応が鍵になるかと思いますよ~。
何か、無責任な経済紙みたいな表現ですいませんね~。
そんな訳で(どんな訳?)、カッコ良い言い方をすれば、ビジネスモデルの再構築のための準備に奔走しています。
身近な言い方をすれば、喰いっぱぐれの無いように、汗を流しています。
後世の創作だとも言われていますが、進化論を唱えたダーウィンは、
「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ」
という考えを示したとか。
変化への対応が重要なのは、いつの時代でも変わらないということでしょうかね。
ああ、最後に。
弊社が所属しており、社長個人としても理事という形でボランティア活動しております、「一般社団法人循環型社会推進協会」では、現在一般会員を募集しております。
全国団体ですので、全国どこで事業を行っている方でも入会可能で、法人・個人は問われません。
ただし、反社会的勢力やアウトロー業者を排除する目的で、入会にあたっては所定の審査が存在します。
月額三千円程度の会費が必要です。
個人的には、月額三千円程度の会費をドブに捨てる気がある方限定で、お誘いしたいですね。
こっち(運営)はボランティアで動いているのに、月額三千円程度の負担で、すぐに見返りを求められてもね~。
もちろん、メリットを享受出来るように意識して動いていますが、当面はボランティア感覚の人限定で。
ああ、もちろんこれは個人的見解であり、私が入会にあたっての権限を持っている訳ではありませんので、悪しからず!
詳細な内容をネット上で記載する訳にはいきませんが、法律は今年の3月に閣議決定して8月に成立し、来年4月に施行というスピードですので、現実の対応が追いつかないケースが多いのは間違いないのでしょう。
「現実の対応が追いつかない」という点が、猶予にも落とし穴にもなりそうな予感。
多少の時間的猶予があると捉えて、その間に万全の対処を整えることも出来るでしょうし、4月になっても「何も変わらないじゃん」と受け取って、変化しないという考えもある。
どちらが正解か、私が知る由もありませんが、「法は法」との認識だけは、今の時代には必要かと思います。
少々回りくどい話になっていますので、個人的意見を簡潔に書きますね、
私が考えますに、金属くずを扱う業界が、今の状況のままで仕事を継続できることはあり得ない。
変化は間違いなくやって来るものと考えています。
変化の内容は、大きく2つ。
一つは、規制の強化で、もう一つは対中国依存度の引き下げです。
まず規制強化ですが、本来、業界内において多数派を占める、健全な業者には何も問題の無い話のハズです。
明らかな違法行為を行っているような、アウトローの連中を規制することは、我々にとってもメリットが大きい話です。
ただ、規制というものは、本来必要が無い多数派にも影響を与えてしまいますから。
例は悪いかもしれませんが、近年の飲酒運転に対する規制なんかも良い例だと考えています。
法改正前でも、常識的な多数派はアルコールをガブ飲みして車を運転したりしなかったと思います。
乾杯時に口をつける程度のアルコールはもちろん、食事のお供としての一杯のビールくらいでは、とやかく言われる風潮は無かった・・・と思います。
今の風潮だと、それも許されないような感じですね。
法律上の酒気帯び運転の基準では、現在もビール一杯程度で酒気帯び運転として検挙されることは無いような基準ですが、実際の運用面や、例え飲酒と無関係でも事故が発生したときのリスクを考えると、事実上コップ一杯のビールも飲めない状況になってしまっています。
規制の強化というものは、末端に行くほど文言上の規制よりも、事実上大きな影響を与えるものです。
規制強化は大多数の健全な業者にとって、全く迷惑千万な話ですが、結果としては大きな影響が出ると考えています。
もう一つの対中国依存度の引き下げですが、中国経済が高度成長期を終えつつあるのは誰の目にも明らかで、業界がかつてのような恩恵を受けることは、当面は無い。
したがって、自動的(強制的に?)に対中国依存度が引き下がっていく状況にあるのは間違いありません。
あと、日本の国策が中国への資源流出を抑える方向にあるということですね。
本来は、鉄やアルミなどのベースメタルのスクラップは、ナンボでも出してやったら良いのですが、レアメタルや貴金属の流出を防ごうとすると、ベースメタルにも大きな影響が出る。
これは、中国の人件費をはじめとする安価な諸経費を前提に構築されてきた、従来型のビジネスモデル崩壊を意味するんでしょう。
ビジネスモデルの再構築への対応が鍵になるかと思いますよ~。
何か、無責任な経済紙みたいな表現ですいませんね~。
そんな訳で(どんな訳?)、カッコ良い言い方をすれば、ビジネスモデルの再構築のための準備に奔走しています。
身近な言い方をすれば、喰いっぱぐれの無いように、汗を流しています。
後世の創作だとも言われていますが、進化論を唱えたダーウィンは、
「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ」
という考えを示したとか。
変化への対応が重要なのは、いつの時代でも変わらないということでしょうかね。
ああ、最後に。
弊社が所属しており、社長個人としても理事という形でボランティア活動しております、「一般社団法人循環型社会推進協会」では、現在一般会員を募集しております。
全国団体ですので、全国どこで事業を行っている方でも入会可能で、法人・個人は問われません。
ただし、反社会的勢力やアウトロー業者を排除する目的で、入会にあたっては所定の審査が存在します。
月額三千円程度の会費が必要です。
個人的には、月額三千円程度の会費をドブに捨てる気がある方限定で、お誘いしたいですね。
こっち(運営)はボランティアで動いているのに、月額三千円程度の負担で、すぐに見返りを求められてもね~。
もちろん、メリットを享受出来るように意識して動いていますが、当面はボランティア感覚の人限定で。
ああ、もちろんこれは個人的見解であり、私が入会にあたっての権限を持っている訳ではありませんので、悪しからず!
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