社長の独り言 2016/6/29
自転車の取扱基準変更 - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2016/06/29(水) 05:24
前回ブログの最後で、「悪いニュースが飛び込んできた」と申し上げました。
弊社にとっては一大事なのですが、英国での国民投票の結果、EU離脱が選択されたという大事件に比べると、世の中にとっては、あまりにも小さな事件です。
実は中古自転車の輸出に関する事件だったのです。
東南アジアのとある国での出来事ですが、自転車を積載したコンテナが通過する国があります。
仕組みを簡単に説明しますね。
輸出された自転車の目的地は「B国」なのですが、日本を出発したコンテナは、B国のお隣にある、「A国」の港へ送られます。
その後、A国内をトレーラーに引かれて陸送され、B国との国境へ向かいます。
そのままコンテナごと国境を超えるかと思いきや、国境で中身の自転車だけが降ろされ、空のコンテナは港へ帰ってしまいます。
A国とB国は、川で国境が分かれており、コンテナの中身の自転車だけが、川船で目的地のB国へ送られるという仕組みです。

国境を流れる川を、船に積み替えて自転車を渡します。
どこの話かを特定できる、サービス画像(?)ですよ!
A国内は通過するだけですので、基本的に関税はかかりません。
税金は、基本的に目的地であるB国だけでかかります。
「基本的に」と申しましたのは、「B国に送るのをやめて、A国で売る」ということも可能です。
良く言えば、柔軟な国。
悪く言えば、適当な国です。
ただし、国境を渡すのをやめて、「A国で売る」という選択をすると、A国で税金を払う必要が出てきます。
これは当たり前ですね。
正規に税金を払わないで、少し安い金額になるワイロで済ませてしまうようなこともあるようですが、そこは私が関知するところではありません。
一部先進国を除く、世界のグローバルスタンダードというやつですな(笑)
とにかく合法的かつ、それなりに常識的に国際物流が行われてきたのです。
ところが、このルールに変更が加えられようとしている・・・というのが、悪いニュースです。
一部企業秘密に属する部分もあるので、大ざっぱな書き方になります。
これまで税金を払う必要が無かった、B国行き(予定)の商品についても、「今後は税金が必要になってくる」と理解して、差し支えないと思います。
しかも一台あたり日本円にして、千数百円という高額な税金です。
えらいことですわ。
英国がEU離脱を選択したことによる円高、株式の暴落などとは比べ物にならないくらいのインパクトです。(ウチにとっては)
まあ、マーケットはA国やB国だけではありませんから、「ダメなら他の国へ送る」という対処が出来るんですけどね。
でも、100%全てを他の国へ振り替える訳には行かないのも現実。
多少販売価格が落ちることを覚悟すれば、他国へ振り替えることが出来るモノが数種類、他国に振り替えが出来ないため、商品価値を完全に失った商品が一種類出ました。
他国への振り替え商品については、販売価格が落ちる分値下げ、振り替えできない商品は、荷受けストップして対応するしかありません。
苦渋の選択ですわ。
「荷受けストップ」の対応になるものだけ、ご紹介しておきましょうかね。
対象は、「Lowクラス自転車」です。
これまで、一台あたりわずか200円でしたが、「部品取り用」として、サビの多い自転車や塗装が劣化した自転車も買い取りを行ってきました。
それをA国経由で、B国に送っていたんです。
「じゃあ、B国に直接送れば?」という声が聞こえてきそうですが、諸般の事情で、A国経由のルートしかダメなんです。
そこは大人の事情ということで。
中古自転車を扱う仕事をしていると、必ずサビの多い自転車が出てきますから、お客さんへのサービスとして、ほぼ原価で買い取りしていたのですが、当面無理になりました。
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいですが・・・。
ウソではない証拠(?)に、今後Lowクラス自転車は、タダでも要りまへん。
「お金は要らないよ」と検収落ちの自転車を置いて行かれても、今のように鉄スクラップ相場が安い状況では、迷惑なだけ・・・というのが本音です。
土地代や手間賃を考えると、タダで置いて行かれても、赤字が出ちゃうんですね。
そういう訳で、一台200円での買い取りをゼロ円にするのではなく、荷受け自体をストップします。
原則として。
お得意さんから「頼む」と言われたら、「ダメだ。持って帰れ」とは言えないのが、商売というもの。
だから「原則として」、荷受けをストップするということで。
景気の悪い話で、すいませんねえ。
しかし、それが現実なんです。
ああ、しばらくの間はね、「B国向き?何も変わらないよ」という業者も多いと思いますよ。
そりゃそうでしょう。
ほとんどの人は、何も知らないんだから。
出荷をしようとする段階で、あるいは出荷してから、「エライこっちゃ!」と気付かれることになりますわ。
この話、値打ちをつける訳ではありませんが、現時点では私以外の日本人で、他に知っている人間は果たして存在するのか・・・?というネタです。
情報を隠しておいて、儲かるような話であれば絶対に口外しないんですが、隠しておいても、A国政府の方針は変わりません。
そのうち、皆が知ることになります。
だから日本語の文章を読める関係者各位には、サービス・・・に近い精神でお知らせしておきますね。
日本語を話せるけど、読むのは苦手という外国人の方には、後から困ってもらいましょう。
詳細情報をご希望の取引先各位には、全ての情報をお知らせしています。
ブログだと、どうしても少しぼやかした事しか書けないんで申し訳ない次第です。
でもLowクラス自転車、ストレート、折りたたみ自転車は要注意ですよ!
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