社長の独り言 2017/7/5
高い自転車 安い自転車 - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2017/07/05(水) 07:25
日本から送り、海外へ到着した商品(中古自転車)の商品チェックや市場調査に従事しています。
日本で集められた自転車は、ママチャリ、マウンテンバイクといった形状や、大人用、子供用といったサイズごとに分類、保管の上、海外へと送っています。
海外現地では、販売先などに応じて、さらに分類されることになります。
日本より販売の前線にある海外では、「人気のある自転車」と「人気の無い自転車」にも分別されます。
では、どんな自転車が人気車で、どんな自転車が不人気車なのか?
ここらは現地で実際に見ないと分からないことが多々あります。
もっとも、分かりやすい話もあります。
キレイな自転車と、キレイでない自転車に分類される…という話は、ご理解いただきやすいと思います。
日本からは、ピカピカの中古自転車と、くたびれた中古自転車が、ミックスされて送られます。
ボロボロの自転車は日本で鉄スクラップになるために送られることはありませんが、中古自転車ですから、クオリティに結構差が出るのです。

上の画像は、日本から送られた子供用自転車です。
他社から海外での販売を委託されて、お引き受けした自転車です。
次に下の画像をご覧ください。

同じコンテナに積まれて送られてきた、同じ分類の子供用自転車です。
違いは、一目瞭然でしょ?
当然、上の古びた自転車は安く売られ、下のキレイな自転車は高く売ります。
上が1台1,000円、下が1台3,000円…みたいな感じですね。
キレイな自転車が100台、古びた自転車が100台の、合計200台がコンテナに入っていたと仮定すると、
(100台×3,000円)+(100台×1,000円)=400,000円
400,000円÷200台=2,000円
1台あたり2,000円が販売結果ということになります。
高く売れる、キレイな自転車が多く入っていると、一台あたりの販売単価は上がりますし、逆だと下がる。
「一台いくらで買ってくれる?」と問われても、「モノ次第です」としか答えられないのが当然なのです。
全ての海外向け中古商品が、「捨てるには、もったいない」と感じるようなモノでないと、ダメです。
自分の反省として申しますが、「悪いモノをどれだけ押し込めるかが勝負」という考えはダメですね。
時代から取り残されている。
今は驚くほどの安値で、新品の中国製品が世界中に溢れています。
日本の中古製品の方が高いことも珍しくない。
多少古くても良いのだけど、安心・信頼できる日本製品が欲しい。
そんなニーズに応えることが必要かと思います。
最後に…
今回の訪問先はカンボジア王国ですが、以前から依頼されていたことがあります。
同国では医療体制の不備が目立ち、簡単な検査でさえも隣国のタイやベトナムまで足を運ばなければならないケースが多く、医療用の検査機器(中古)を輸出して欲しい…との依頼を受けていました。
必要性はよく理解できるのですが、なにぶん中古自転車の貿易屋にはハードルが高く、手を付けられていないというのが正直なところです。
今回、「それでは中古の病院のベッドだけでも送れないか?」との依頼を受けました。
地方部の病院では、患者は床に寝っ転がっているのを知っているし、確かにチカラになってあげたいけど…。
このような依頼に取り組む場合、「損はできませんよ」というのが、基本的なスタイルです。
世のため人のためであっても、ウチは施しが出来るほど儲かっている会社じゃありませんから。
色々検討した結果、当社出荷時点で一台1,000円くらいのコスト設定なら、送ることが出来そうです。
つまり、「1台1,000円で買いますから、当社までお持ち込みください」という形か、「1台1,000円以内の集荷経費で当社が引き取りに行く」か、どちらかの形で取引が出来れば、中古のベッドを送ることが出来そうです。
半分ボランティアみたいなものだから、大々的に宣伝する会社の仕事には出来ません。
ボランティア半分、あとの半分は、他の案件で将来ビジネスに結び付くかもしれないから。
ベッドのマットレス付きで送りますから、マットレスの処分代を考えると、海外送りにする動機が生まれるかもしれません。
スクラップ屋さん、あるいは廃棄物処理業者さん、不要になった病院のベッドがお手元にありましたら、マットレス付きで少々お譲りくださいな。
2017年7月
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