社長の独り言 2017/5/12
鉄スクラップ相場を心配 - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2017/05/12(金) 06:38
鉄が安いね。
あ、「鉄」と言っても、鉄スクラップの売買価格のことですよ。
最近あまり話題にしませんが、一応金属スクラップの取扱もゼロではありませんので。
金属スクラップに関わる業界に身を置いて、10年・・・まもなく11年か。
まだまだ若造なのか、それなりの経験があるのかは分かりません。
金属スクラップを専門にやって来た訳では無いので、商品知識は浅い。
しかしリーマンショックをはじめとする激動の時代を生き抜いて来ましたから、時代の変化と金属くずの関係については、骨身に染みています。
何と説明すれば良いのかな?
金属くず業界に身を置くほとんどの人間は、時代の荒波に小舟で漕ぎ出しているようなもの。
荒波に翻弄されて沈没する船も多いし、突然の豊漁に沸き返ることもある。
この10年間ほどの間には、リーマンショックや東日本大震災のように、金属くず業界の歴史に残るような大事件も多くありました。
その荒波を乗り越えたという自負はあるのですが、「中国」をキーワードとする次の大嵐の天気予報を見て、小舟を漕ぎ出すことを断念した。
デラざっぴん株式会社の置かれた状況を漁に例えると、そんな感じかな?
今は中古自転車の集荷・輸出と、金属くず部門では貴金属・レアメタル含有スクラップを取り扱っているだけです。
漁には出ずに、中古の小舟を売買したり、天気の良い日にマグロを釣りに出掛けるだけ(笑)
訳が分からない話ですいません。
「鉄が安いね」が本題ですね。
鉄が安かろうが高かろうが、今の当社にとってあまり影響のない話なのですが、それでも無関係ではありません。
鉄スクラップ価格が下がると、鉄スクラップとされていた廃棄自転車を、何とか中古自転車として取り扱おうとする動きが出てきます。
中古自転車の流通量が増加傾向になるという点において、直接的な影響があります。
あと、中古自転車を扱っていると、どうしても鉄スクラップにせざるを得ない自転車や部材などが発生してきます。
それらの処理についても影響があります。
今日の本題みたいなものですが、自転車から発生する鉄スクラップの扱いって、地域によって大きな差があるんです。
一番分かり易いのは、「自転車は鉄スクラップとして売れるか」という話でしょう。
自転車(そのまま)をスクラップ屋に持って行って、金属くずとして有価で買ってもらえるか?
実はコレ、地域によっても大きな差があります。
当社東京営業所に近いエリアでは、「タイヤ付き」だと持ち込んだ側がお金を払わないとダメですね。
タイヤをはじめとしたダストを取り除けば、一番低品位な鉄屑として買ってもらえる。
これは鉄スクラップの取引価格がキロ22~23円あたりの状況でも同様です。
名古屋あたりだと、一番低品位のくず鉄価格マイナス10円に加えて、ダスト50%評価くらいが一般的かな?
くず鉄価格がキロ20円だとすると、10円評価になった上、ダスト50%で実質5円。
そんな感じです。
実は地域によっては、タイヤ付きの自転車を普通に鉄くずとして扱える地域もあります。
どことは申しませんが、「当たり前でしょ?」と思った方がいれば、あなたはとてもラッキー。
日本では数少ない地域です。
いずれにせよ、首都圏に近い地域ではタイヤ付きの自転車は、逆有償が基本なのかな?
当地で本格的に仕事をはじめて歴史が浅いので、無知なだけかもしれません。
関東地方での当社は、ユンボも置いてない貿易屋ですから、一段下の仕事しか出来ていないのが理由かもしれません。
多少「プライドが許さない」と思うところもあるのですが、当地で鉄スクラップの仕事をやるつもりはないので、別にいいけど・・・。
ただ何度も申しますが、鉄スクラップ価格が下がって、中古自転車業界にとって良いことは何ひとつありません。
悪いことばかりです。
先述のとおり、中古自転車の流通量が増えて相場を押し下げる要因になります。
また、中古自転車のライバルである中国製新品自転車の原材料価格が下がるなど、好ましくない状況も生まれやすい。
良いことは何もない。
そういう意味で、我が社も鉄スクラップ価格が下落している現状を心配しております。
まあ「心配」で済むだけマシなんですが・・・。
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