社長の独り言 2016/6/27
英国のEU離脱 - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2016/06/27(月) 04:51
今年最大のニュースが出ましたね。
6月23日に英国で行われた、EUからの離脱か残留かを問う国民投票で、EU離脱派が残留派を上回り、英国はEU離脱の道を進んでいくことになりました。
大接戦が予想されていましたから、離脱派が勝利することも十分考えられました。
しかし現実に離脱派が勝利するというのは、私だけでなく世界が大きな衝撃を受けたようで、為替、株式市場をはじめとした至る所でパニックが起きています。
「為替が円高に振れたが、他にどんな影響がある?」
先週の金曜日に、そんな話をされたのですが、
「円高だけでも十分じゃ!」
と答えておきました。
いきなり1ドル=100円を切るほどの急激な円高には、さすがにゾッとしました。
これから様々な影響が出てくると思いますが、実際にどんな影響が出てくるかは、誰にも分からない。
お偉い学者さんやエコノミストでも、今後の影響については、占い師と同レベルでしか予想できないくらい、どんな影響が出てくるか読みにくいと思いますよ。
英国がEUを離脱するとしたら、これは歴史の教科書に載るような動きです。
言い換えれば、「歴史が動くとき」です。
そういう局面では、「人間心理がどう働くか?」が方向性を決定すると思うんです。
例えば、市場が恐慌心理で思わぬ方向に動くかもしれません。
金曜日、世界の株式市場からは約200兆円の価値が消えましたが、もっと大きな動きが出るかもしれません。
政治的には、英国に続いてEUから離脱する国が出るかもしれません。
オランダやデンマークをはじめ、EU離脱を求める声が次第に大きくなって来ている国もあると聞きます。
EUは事実上解体され、比較的裕福な国々と裕福でない国々が、再びヨーロッパで対立するような歴史が繰り返されることになるかもしれません。
本当にどうなるか、誰にも分からない。
「国民投票」などという、人間心理だけで歴史の方向性が決定されるような要素が絡んでくると、学者やエコノミストに予想できる問題ではなくなります。
彼らは基本的に、前例の無いことを予想できないですしね。
どうにもならない巨大な波が押し寄せようとしているようなものです。
その波に逆らおうとしても無理だし、柔軟に、上手に流されるしかない・・・と思っています。
個人的には、あきらめムードですね。
さて今回の国民投票ですが、投票傾向が非常に興味深いものがありました。
「若者は残留志向、年寄りは離脱志向」
そんな傾向があるという事が報道されていたのは、見聞きしておりました。
年代、居住地、ステータスなどにより、残留を志向する層と、離脱を志向する層を指数にまとめたグラフが、どこかのサイトに載っていました。
出典元が分からなくなってしまったのが申し訳ありませんが、とりあえずグラフをご覧ください。


笑ってしまうくらい傾向がハッキリしていますね。
一言で言うと、年寄りと下層階級に離脱派が多く、若者と中流以上に残留派が多い。
この指標だけ見ると、EU離脱の国民投票などという行為が、いかに馬鹿げているかが分かります。
国の将来を決めさせてはいけない人たちの意見が通った。
そんな感じですね。
私はそもそも国民投票というものに懐疑的です。
英国は日本と同じく議院内閣制だったと思いますが、国民投票でこのような重大事項を決定するなら、議会も内閣もお飾りになってしまいます。
よく、「政治家は馬鹿だ」などという人がいますが、一般国民よりは何倍もマシだと思いますよ。
どう考えても、一般国民のほうがアホで無責任。
滅多なことでは、「国民投票」という形で、アホに直接的に国の行方を決めるような権限を与えたらダメ・・・だと思います。
まずはアホよりは少しはマシな、国民の代表である代議士を選挙で選ぶ。
少しマシな代議士たちは、その中でさらに一番マシな人間を内閣という形で選ぶ。
そして国の大事は、ふるいにかけられ選択された、「国民の中で一番マシな人間たち」が決定していく。
この制度、今のところ最も優れた制度の一つだと思いますよ。
「民主主義は最悪の政治だが、それ以上の政治体制がない」
そんな意味のことを言ったのは、イギリスの元首相ウィンストン・チャーチル。
国民投票で国の方向性を決定させるなんて、チャーチルが聞いたら仰天するでしょうねえ。
わざわざ民主主義が持つ、一番の悪い点を前面に押し出すようなものですから。
ああ、今日は久しぶりに愚痴っぽくなりました。
トヨタ自動車は、一円の円高で400億円の利益が吹き飛ぶらしいですね。
ウチも一円の円高で、400万円くらいの利益が吹き飛ぶかもしれません。
しかも、さらに悪いニュースが飛び込んで来ました。
そのお話は次回に・・・。
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