社長の独り言 2015/11/27
キーワードは「ガラガラポン」 - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2015/11/27(金) 06:11
昨日、某金融機関の上役の方とお話しておりました。
弊社担当者氏の上司が代わられてから、初めてゆっくり話す時間を持ちましたので、おそらく弊社および代表者である私のテストというか、品定めの意味合いもあったのでしょう。
現在の業界状況、事業内容、今後の事業計画といったあたりが主な話題でしたから・・・ね。
経営者である私にとっては、現状を正確に分析、把握して、将来どういう方向に事業を進めていくのかという話ですから、スラスラ答えられて当然の話です。
コレが答えられなければ、弊社のような歴史の浅い企業の経営者失格であるのは言うまでもありません。
歴史と実績のある企業なら、それほど事業計画は重要ではないのかもしれませんね。
天変地異に匹敵するような激変が無い限り、「今の事業を滞りなく進める」というのが事業計画である企業もあるでしょうから。
しかし弊社のように歴史の無い企業の場合は、そんな訳にはいきません。
常に変化を続けていないと、時代の波に飲み込まれて消滅してしまいます。
時代の変化は早いですから・・・。
変化に対応するための計画を準備する時期としては、現行の事業に問題が無い時期に「先駆者」としてスタートできるのが理想です。
現行事業に問題が発生してからでは手遅れになる可能性が高いし、手遅れにならないまでも、先駆者というのは「ボーナス」を受け取れる可能性が高い。
「ボーナス」と言いますのは、何か新しいことを初めても、すぐに後続の事業者との競争になってしまいます。
後続の事業者との競争の中で、徐々に利幅が削られていくまでの間の先行者メリットのことです。
先行者メリットである程度の利益を確保しないと、何も無いところからスタートした新参者が成長していくのはきわめて難しいかと思います。
だから常に現状把握と、先を見越した計画が欠かせないということになります。
自分で言うのもなんですが、これまで事業はある程度順調に成長して来ました。
弊社で一番最初の事業は、今で言う「無料回収」のような事業からスタートしました。
今から約8年前の話ですから、パイオニアの一員であったことは間違いありません。
それなりの先行者メリットもありました。
その利益と経験をもとに、次は問屋さんに変化しました。
いわゆる、「ヨセ屋さん」です。
それまでは中古品や金属スクラップを集めて問屋さんに売却していたのですが、自分がその問屋になったということです。
こちらも多少は先行者メリットがありましたが、後続が早かったですね。
あっという間に大勢の中国人が同じ事をやりましたから、じきに過当競争の超薄利事業になりました。
中国人と同じ事をやっていたのでは儲からない。
中国人に出来ることをやっていたのでは、過当競争に巻き込まれる。
中国人に出来ないことをやらなければならない。
そんな確信を持って、ヨセ屋を続けつつ、様々なことにチャレンジして数年。
答えのうちの一つが、「貴金属・レアメタル」という分野です。
他社との「差別化」という面では、最適の事業かと思います。
これを事業とするのは本当に難しい。
なぜ難しいかといえば、まさに職人芸ともいえる目利きが必要だから。
どんなに高価な機械を導入しても、中身の成分を見抜くことは出来ませんから、経験と知見に基づく職人芸が必要です。
しかも、高額の「授業料」が必須とも言えるでしょう。
金銭的な損失を出すことが必ずあります。
だれか、「オレは貴金属スクラップで損をしたことが無いよ!」という方はおられますか?
もちろん、自分でヤマに出す立ち位置の方で・・・ですよ。
右から左へ売るだけのヨセ屋なら損したことが無い人もいるでしょうが。
貴金属含有スクラップにチカラを入れだしたのは、今と違って円高傾向に歯止めがかからなかった時期。
「円高なら輸入じゃ!」と、各国から貴金属含有屑を輸入してコツコツと利益を蓄積するのですが、年に一回の損失で利益の大半を吹き飛ばすような失敗を繰り返す。
コレが弊社にとっての、「高い授業料」です。
おかげさまで、現在はあまり授業料を払うことがなくなりましたがね。
失敗は成功の母です。
それでも、たまには授業料を取られますし、この分野の私の師匠でさえも、いまだに授業料をお支払いの様子。
おそらく、一生授業料を払わなければならない世界なんでしょう。
それが嫌だと、この世界のプレイヤーを続けることができないんでしょうかねえ?
時は流れて、安倍総理の誕生とともに、長く続いた日本の超円高時代が終わる気配が見えてきました。
単純な私は、「円安なら輸入より輸出じゃ!」と事業バランスの見直しをスタート。
農業機械や工業機械などの中古製品の輸出にチカラを入れることにしました。
その中で私の知る限り、最も安定的な商材は「自転車」でした。
輸出入の環境というのは、国家事情、政策が大きく影響します。
例えば自動車なんかだと、輸入側の国がコロコロ方針を変えますので、その影響を受けて浮き沈みが激しい。
なにより「オークション」という、どんなバカでも買い付けることが出来るシステムがありますので、利幅が大きくなるわけが無い。
その他では、家電製品なんかだと、輸出側である日本の国策によって、出口が大幅に閉められています。
安定した商材である「自転車」を中心にすえて、輸出事業の安定化を図ってきたという流れです。
それで現在は、自転車の次に向けての準備をしているところです。
「自転車の次」ですね。
何となくその方向性が見えてきたので、毎日私のブログをお読みいただいている方は、何となくお分かりかと思います。
「この商材」という特定の商材にチカラを入れることが「次」ではなく、輸出に関するシステム全体を「次」としていますので、真似することは難しい仕組みにしたつもりです。
日本での輸出、あるいは海外での直売といった仕組みを真似しようと思えば可能でしょう。
ある程度のカネを投入すれば、海外に拠点を作り、人を雇うことは出来ます。
ですので、それだけではない「システム全体」が商品なのです。
それが何なのかは、さすがに企業秘密。
過去のことはペラペラ話すし、何でも書きますが、核心部分であるケツの穴だけはお見せできません。
現在の弊社の課題は、「人」でしょうかねえ。
次世代を担うような人材がおりません。
もちろん番頭をはじめとした優秀な人材はおりますが、「若手」がおりません。
何しろ私が最年少でございますので・・・。
私の今までの経験・・・色んな人を見てきた感覚で言えば、あと10年(50歳代半ば)くらいまでは、頭脳の衰えを感じることなく、仕事ができるのかなと思っています。
身体もそれなりに元気。オナゴを抱けるくらいに・・・ね。
しかしこのあたりを境に、徐々に下降線を描いていく予感。
それで20年後の60歳代半ばには、頭脳や肉体的な衰えが顕著になる。
そんな風に予測しています。
ですので、頭脳の衰えを感じ始めると予測する10年後に、多くの次世代を担う人材が育っていないといけないと考えています。
今から人材の育成をスタートして、結実するのは10年後と考えるのはどうなんでしょうねえ?
私は、そのくらいの期間を要すると考えるのですが。
いずれにせよ、「人材育成」という、弊社にとっては新たな課題にチャレンジすること、大きな変化を成し遂げることが大きな課題であることは間違いありません。
心配するのは、変化やチャレンジを嫌うような障害が出て来ること。
これまでの実績(?)から言えば、いろいろと問題がありましたからねえ。
最後だけは、かなり曖昧な表現にしました。
でも、障害が出るようなら、「ガラガラポン」をやろうかと、本気で思っています。
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