社長の独り言 2014/9
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生活保護を三重受給 - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -
投稿日時:2014/09/03(水) 06:02
生活保護費を三重受給
ローカルかつそれほどの重大事件ではありませんので、少なくとも名古屋では大きなニュースにはなっていません。
そのために知らない人が多いと思いますが、生活保護を三重(さんじゅう)に受給していたとされる女が、詐欺の容疑で逮捕されたそうです。
話の内容というか、手口は極めて単純でして、東京都三鷹市、神奈川県相模原市から生活保護費を受給しているにもかかわらず、生活困窮者を装って川崎市に生活保護を申請して、5回にわたり現金計約64万円をだまし取ったというものです。
「そんなことが出来るのか!?」
と言われれば、「短期間」という前提であれば、出来なくは無いんですね。
少なくとも、保護が開始される段階では、住民票が無くても受けることが出来るはずです。
自分が所有あるいは契約している不動産物件が無ければ、住民票と実際の居住地が一致しない。
世の中には、こんな人が大勢います。
日本の民法は、「各人の生活の本拠をその者の住所とする」と定めていますので、基本的には住民票があろうがなかろうが、生活の本拠が住所なのです。
だから、理論的には住民票が無くても生活保護を受給できます・
ただし、当然住民登録を求められますから、長期間に渡って住民票なしで受け取り続けることは出来ない。
今回の事件で言えば、短期間の受給をあちこちの市町村で繰り返していたと考えられます。
この短期間での不正受給を食い止めるには、受給者のデータベースを作成して、全国で共有するしかないと思います。
「住民票がないと生活保護を支給しない」という方法は、乱暴すぎて無理なのです。
例えば、夫のDVから逃れるために、隣の市へ逃れてきた女性がいるとします。
体ひとつで逃れてきたような状態なら、住民票は無いけれども、すぐに保護が必要です。
このような場合、住民票が無い状態で、短期間保護を受けるというケースが発生するわけです。
よくニュースで、「住所不定で・・・」なんて表現がされますよね?
住民票のある場所と、住んでいる場所が違えば、「住所不定」と言われます。
何だか悪者みたいなイメージがありますので、マトモな方は避けられたほうが宜しいかと思います。
住所不定の人間なんて、世の中には掃いて捨てるほど存在します。
当然ながら、経済的には恵まれていない人間が圧倒的多数。
「住民票が無いと生活保護を適用しない」なんて運用になると、餓死者が街に溢れ返るのが、世の中の現実と言うものです。
日本の社会制度は、性善論というか善意で支えられている制度が多いと感じるのですが、悪い奴はそんな隙を狙ってきます。
私は、生活保護を受けている人と接する機会も比較的多かったですし、保護を希望する方からの相談を受けたこともあります。
生活保護制度を悪用する輩との接点はありませんでしたので、面白い経験談は書けませんが、悪い手口に関しては色々と耳にする機会が多かったですね~。
悪い奴らって、グループ内で情報を共有するだけで、表の世界の人間とはあまり接点を持とうとしません。
行政職員と政治家の区別も付かないから、「危うきに近寄らず」みたいな雰囲気で、彼らが近づいてくることは皆無でしたわ。
少なくとも私に保護を希望して相談に来る人たちって、本当に保護が必要だと思われる人たちばかりでした。
相談に来る人のパターンは大体決まっていまして、「無年金または国民年金の一部受給者で、子供のある高齢者」です。
すでに役所へは自分だけで相談済みで、「子供から支援を受けれませんか?」と、一度は断られた人。
これが圧倒的に多かった。
役所としては、断った訳ではなくて再確認を促しただけという話なのですが、当人たちは「断られた」と思い込んでいる。
子供からは支援を受けられない(親としての見栄なのか、本当に無理なのかは別)し、困った・・・。
「そうだ。議員に相談してみよう・・・」という流れでしょうな。
こういう相談は、実にチョロい。
その場で役所の担当課へ電話して、「こういう事情だそうで、話を聴いてあげてもらえませんか?」とお願いするだけ。
常識的に保護が必要と思われる方は、しっかり説明すれば、誰の後押しが無くとも保護を受けられます。
別に後押しをするつもりもないし、「保護してください」と頼んでいるわけでもない。
「話を聴いてあげてください」と頼んでいるだけ。
自分が話を聴いて、常識的に保護が必要だろうと思ったから・・・。
そういう人なら、ほぼ間違いなく生活保護を受けることが出来ます。
議員の力でも、役所の力でもないのですが、保護を受けることが出来た後、「お蔭様で保護を受けることが出来ました!」と御礼に来る人がほとんどです。
もちろん、お礼の物品を受け取るわけではありませんが、熱心な支持者を一人獲得・・・。
数分の時間と電話一本で、本人はもちろん、プラスアルファで何票か獲得ですから、「チョロい」仕事です。
そういう事を積み重ねるのが仕事・・・でしたな。
今から思い出しても、複雑な気持ちです。
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