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社長の独り言

中古自転車の今後の展開 - たまに覗くから面白い!毎日見ないでぇ・・・飽きるから。。 -

投稿日時:2016/03/23(水) 06:19


ここのところ、「世間話」が続いたように思いますので、今日は業務ネタにしようかと思います。





何にしようかな~?


まずは主力取扱商品の一つである、中古自転車に関するお話にしましょうか。





あらゆる商品について言えることなんですが、時と場合により、浮き沈みというものがあります。


「浮き沈み」とは少々抽象的ですが、ズバリ言ってしまえば、儲かる時期もあるし、儲からない時期もあるという意味です。





中古自転車に関していえば、2013年と2014年の約2年間は、比較的良い時期だったと思います。





2014年終盤くらいから、価格競争の激化により収益が圧迫されることによって「沈み」始め、2015年の夏くらいからは海外における需要も減少してきました。


要するに、競争激化による高価仕入でただでさえ薄利なのに、販売価格が下落して逆ザヤが発生、場合によっては買い手がつかずにスクラップになるというような状況になったのです。





中古自転車を取り扱う事業って、鉄スクラップ価格とも密接に連動しています。


鉄スクラップ価格が高ければ、リユースに回ってくる自転車の数は減少するし、スクラップ価格が安くなると、リユースに回ってくる自転車の数が増えるのです。





仮に鉄スクラップ価格(自転車の)が、1kgあたり20円だとすると、自転車スクラップは1台あたり300円の価値があります。


大人用自転車って、1台15?くらいあるんですよ~。


スクラップにするのなら、ユンボで抓んでポイで済むので、とても処理が楽ですから、出来れば皆スクラップにしたいというのが本音。





中古自転車をリユースに回すことは、相当な労力や保管場所などが必要ですから、皆あまりやりたくないんです。





ところが最近のように鉄スクラップ価格が下落すると、リユースに回ってくる中古自転車が激増します。


鉄スクラップがお金にならないから、業界に生きる方々は何とか利益を上げるために、背に腹は代えられないとばかりに頑張って、リユースに回そうとするんです。





地方によって異なりますが、現在の自転車スクラップ価格って、1?あたり7円とか8円とか、そんなものでしょ?


しかも、タイヤを取り外した状態でないとダメだったりしてね・・・。





鉄スクラップに回すと、1台あたり100円ほどにしかならない。


しかも廃タイヤという、比較的厄介な残渣が出る。





一方、リユースに回せば、1台あたり1,000円前後で売却できる。


そりゃ皆さん、必死でリユースに回しますわな。





ということで、中古自転車の供給量が増えているのです。


供給が増えると、価格が下がるということは、お分かりいただけますね?





「供給が増えると価格が下がる」こんなあたりまえの状況にもかかわらず、リユース・リサイクル業界も過当競争の状況ですから、なかなか仕入価格が下がらない。


ということは、利益が出ない。


これが、2014年後半から2015年前半にかけての状況ですね。






補足させていただきますと、自動車、家電などの中古商品を取り扱う業者は、どこも非常に苦しい状態です。


日本国内事情では、中古商品輸出に関する規制が厳しくなる一方だし、海外でも新品価格が下がったり、規制も厳しくなってきていますから、メシが喰えなくなってきている連中も多いんです。


そんな状態だから、「何か新しいアイテムを」ということで、中古自転車売買に乗り出すプレイヤーが激増した。





これも、中古自転車ビジネスの収益を圧迫した大きな原因の一つですね。





それで2015年前半以降の情勢ですが、供給過多の状況は相変わらず、多少下がってきているものの、仕入価格も未だ高いまま、新品自転車(主に中国製)の販売攻勢を受けるという、袋叩きみたいな情勢ですから、非常に苦しい情勢です。


右から左へと、ただ商品を仕入れて、バイヤーに売るだけの業者は、どんどん淘汰されてきている状況ですね。





淘汰が進むのは嬉しいことですが、まだまだ淘汰され尽すには時間がかかる。


辛抱の時期ですな。





現在の状況ですが、当社でさえも、円滑に中古自転車を販売していくのに大変苦労している状況です。


「当社でさえも」とは、ずいぶん大きく出たものですね。


我ながら、「何を偉そうに」と思うのですが、中古自転車の販売力には結構自信を持っています。





毎月の海外出張の際には、必ず中古自転車の最新状況を現地で確認し、場所によっては直売で小売りまで手掛けているのですから、日本の自社ヤードでバイヤーに引き渡して、ハイおしまい・・・というレベルでは無いのです。


時には命を削る思いをしながら、心血を注ぎ込んでやっているのですから、それなりの自信を持って、あたりまえかと思います。





「たかが自転車」とバカにしないでくださいネ。


どんな仕事でも突き詰めてやっていくと、思ったより奥が深いものです。





それだけの努力をしているつもりなのですが、すべての種類の自転車を、高く売ることに、とても苦労しています。


一部の人気自転車だけを取り扱ったり、ダンピングして安値で叩き売るのなら、何の苦労もないんですけどねえ。


それじゃあ芸がないんで、相場が下がっていても、高く売る。


これが腕の見せ所ですがな。





とは言え、何の理由もなくウチの商品だけが高く売れる訳はありません。


高く売れる理由が必要です。





今のところ、「過去の地道な努力という貯金」で、これを実現しています。





売り手市場であった時期でも、高い品質のものを送り続けるという努力をしてきました。


あ、ちょっと分かりにくいかな?





中古自転車って、状態が一台一台違うでしょ?


新車同然の自転車もあれば、サビが多い自転車、破損が多い自転車など、新車と違って、状態が個体によって異なります。





となると、誰もが考えることが、「状態の悪い自転車も売ってしまえ」ということです。


そりゃあ、本来はスクラップになるような、状態の悪い自転車を中古自転車として売ってしまえば、儲かりますからね。





私だって、儲けるためにやりたいですよ。正直。


でも、それをやると顧客の信用を失います。





「あそこの会社の商品はダメだ」


そんな話は、驚くほどの速さで、世界中に広がります。


オーバーな表現ではなく、業界も世界も狭いんでね。





会社だけでなく、地域によっても意識や取り組みに差があるものですから、例えば「東京のものしか買わない」というような状況も生まれます。


これは、東京港から出荷する関東地方の業者は、総じて品質がしっかりしているというような評価ですね。




もちろん、名古屋港から出荷する業者も、負けずに評価は高いですよ。


大阪港は、わずかに落ちるかな? 悪い業者が少々いるようです。


博多港は、「・・・」としか申し上げられませんね。





まあ、これまで愚直に良い品質のものを提供してきた信頼感があるからこそ、多少高くてもウチの商品をお買い上げいただいています。


過当競争でダンピングして、安く売ってくる業者のモノは、品質にも問題があると海外側も知っていますから。





自慢話みたいになりましたが、自慢したい訳ではありません。


「過去の地道な努力という貯金」と申しましたが、貯金はいずれ喰い潰してしまいます。


まもなく、貯金を使い果たすことになるでしょう。





ウチも、ケツに火がついている状態だと認識しています。


まもなくダンピング競争という大きな流れに巻き込まれて、安売りしなければならなくなることは必至です。





次の手当てが早急に必要です。


ウチの商品だけ、高く売ることが出来るような仕組み作りが必要ということです。





だれか、そんなアイディアをいただけませんかねえ?


ははは。





私にもアイディアが無いこともないんですけどねえ。


やはり「高品質」をキーワードにして、これを徹底していくしかないのかなと思っています。





高品質を求めないのであれば、世界各地のエンドユーザーは、中国製の廉価な新車を買えばよいのですから。


ただ高品質を突き詰めていくと、どうしてもカネがかかるんですわ。


それも固定費に分類されるような、不況下ではちょっと腰が引けるようなカネが。





アイディアを実行するかしないか、今とても悩んでいます。
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